ニコンプラザ東京作者は、彼らのファッションにアイデンティティが表現されると思っていた。ところがレンズ越しに見る被写体の表情に、ただただ釘付けになった。作者は何か得体の知れないオーラにかき消され、気付くと夢中でシャッターを押していた。
足の裏から頭の先まで、筋肉や皮膚、神経といった構成される肉体の全てが彼らの目に集約されていた。年齢も性別も関係なく、誰もが力強く、決して同じではなかった。作者はそれこそがアイデンティティであり、生きていることそのものだと感じた。
なぜこんなにも強く惹かれるのか? なぜこんなに強い目を持っているのか?
作者は彼らの背景を何も知らない。けれども多くの人は経済的に豊かであるとは言えなかった。生まれ持った民族を生き、環境も、家族も、他人をも受け入れる。しかし、それは決して受け身ではなく、自己に真っ直ぐで、与えられた生活の最大限をしっかりと生きているように見えた。
自分の過去を信じ、同じように明日や未来を「無抵抗」に信じる力が、彼ら自身のアイデンティティを築き上げていた。そうした生きる力が肉体的に表現され、作者に注がれた時、もはや洋服や民族衣装は脇役でしかなかった。
どのような事情でどのように装いを選ぼうと、これから先も彼らのアイデンティティが消えることはないだろう。カラー40点。
7/31 (土) 13:00~14:00 ギャラリートーク開催
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