「コズミック・トラベラーズ - 未知への旅」展

エスパス ルイ・ヴィトン東京

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エスパス ルイ・ヴィトン東京は、その第3回目となるエキシビションとして「Cosmic Travelers – Toward the Unknown (コズミック・トラベラーズ - 未知への旅)」と題 した初のグループ展を開催いたします。今回のエキシビションは、日本人アーティスト による初めての展示でもあり、日本のコンテンポラリーアートへの理解と称賛、そして ルイ・ヴィトンが長期に渡って築き上げてきた日本との関係を象徴する展示となります。

欧米と日本におけるアバンギャルドの関連性を体現するアーティスト、原口典之を中心に、エスパス ルイ・ヴィトン東京では、異なる2世代のアーティストをフィーチャーし、様々なトレンドやメディアを反映した作品の数々を紹介いたします。不協和音の様であると同時に、それぞれの作家が、互いの作品を補い合い高めあうような視点を提供します。
Cosmicとは、一般的には「宇宙」を意味しますが、その他にも、無限大や無制限、開放的など様々なものを指しています。比喩的な表現として使う場合、Cosmicとは、繋がりが拡大していく状態のことを言い、Cosmic Travelersとなると、「五感や直観、感情、そして思考を伴う肉体と精神の旅をする者」を意味します。その場合、私たち人間は皆、生きることの意味と真実を模索しながら時空を行き来するCosmic Travelersだと言えるでしょう。

本展のために選ばれた5人のアーティスト、原口典之、佐藤允、塩保朋子、高木正勝、渡辺豪は、それぞれの創作過程における様々なレベルで、Cosmicな側面を探求してきた先駆者たちです。いずれもエスパス ルイ・ヴィトン東京の自然光に満ちた空間の特徴を、作品の構想に反映させましたが、そのアプローチは多様です。しかし、すべての展示作品において、光があらゆる生命の根源であり、創造の原理とも言えるように、共通した要素として捉えられています。
70年代よりサイト・スペシフィックな作品を制作してきた原口の、「Triad」は、廃油の作品のバリエーションとして黒い粘性液体を用い、それぞれ密接に関連した3つの作品から構成されています。液体を容器のぎりぎりまで満たした作品は、その漆のような液面に周囲の情景を非現実的とも言えるほどくっきりと映し出し、見る人の視覚を惑わせます。展示空間の構造に対応しながら光と影の両極性を一体化するこの作品は、絶妙なバランスを持ち複合的なフォルムから成るエネルギーの充満した空間へと変化させます。

佐藤は、日光が燦々と降り注ぐ展示空間から神聖さを感じとり、神をテーマにした作品「Sign」を制作しました。奔放な人間精神の「トランス・シュールレアリスティック・マイクロ・マニアック」ともいうべきポートレートは、表面を突き抜け、内部に広大に広がる謎めいた深奥の世界へと見る者を誘います。彼の挑発的なビジョンは、変形し断片化した身体部位の屈曲した融合、切り開かれた内臓と身体、未知の生き物、人間・動物・昆虫の顔で構成されています。また、佐藤はこの他にも宇宙をテーマとしたライブ制作を数回にわたり行い、作品を完成させる予定です。

塩保は、このうえなく細かく紙を切り抜き、伝統的な装飾手段である切り絵を水滴、泡、細胞といった自然の要素をもとにしたパターンのダイナミックな調和へと変えてゆきます。長さ8メートル幅2メートルにおよぶ巨大な和紙の作品は、自然光を十分に生かし、その題名「Flowing Sky」のとおり、天井高8.45メートルの空間に浮遊します。一方、穴をあけた丸い合成紙を連ねた立体コラージュから成る「Bubbles」は、アクリルケースの中で浮かんでいます。本作品は、生命体の増殖と成長、その生き生きとした動きを捉えています。

マルチメディア・アーティストである高木の作品は、自由な連想にまかせながら、バーチャルな夢の風景の中を多次元にわたって冒険するような感覚を呼び起こします。それは、色と形が絶えず変化する大海の波に乗っているような心地よさをかもし出す「動く絵画」です。高木は、本展示のために、太陽のエネルギーと光輝をシミュレートするような幻想的な映像「Anyura」を制作しました。そこでは流動的な色と形の要素が融合・合体して次第に大きな全体となり、最終的に見る者の内なるビジョンを変えてしまうようなエネルギーの交響曲が聞こえてくることでしょう。

会場内に設置された巨大なボックス内の暗闇に映し出されるのは渡辺のアニメーション「ひとつの風景の旅」です。台所の流し台に積み重ねられたありふれたカップとボウルの風景のアニメーションは、展示スペースのガラス越しに見えるパノラマ的景観の中で表現しています。絶え間なく動く世界を暗示する彼の作品は、無機質な物体に「アニマ」――すなわち魂を吹き込むことから派生した「アニメーション」という言葉の語源を明らかにするものであり、なおかつ、あらゆるモノが命と意識を持つという、別の次元を示唆するような動きを作り出します。

展覧会の構成は、空間にもともと存在するエネルギーの渦をそのまま表現したものです。展示空間を歩いて作品を見ることが、闇から光への旅路となり、体験全体にダイナミックな律動をもたらします。まさに「旅」と呼ぶに相応しいこの体験は、訪れるたびに異なる様相を見せます。ぜひ繰り返し足を運んでいただき、その旅の違いをご体感ください。

エキジビション・キュレーター:西沢碧梨

[画像:©Louis Vuitton / Jérémie Souteyrat, Courtesy of Espace Louis Vuitton Tokyo]

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スケジュール

2012年01月21日 ~ 2012年05月06日
会期中は無休 ※2/6(月)は臨時休館

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