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能島芳史 「15世紀フランドル絵画からの展開」

art space kimura ASK?
終了しました

アーティスト

能島芳史
「私の中では最も古いものが、最も新しいものに変わるのだ」と述べる杉山博司氏のテーゼとも言われる言葉は、私にとっては全く実践的な共感を持って受け入れることが出来る。すなわち、油絵史上最も古い技法である15世紀フランドル技法によって描かれた絵画が、展示する空間のコンセプトを転換する事によって、まるで新しい絵画に生れ変るのだ。 空間のコンセプトの転換……。そのためには空間をもう一度フアン・アイクが活躍した「中世の秋」の時代に戻してやらなければならない。現代の空々しい白の壁面を黒い布で覆い尽くして漆黒の闇を呼び出さなければならない。照明は闇を棲息させるためスポットライト1本で充分であろう。すると、フランドル技法で描かれた絵画は闇の中で浮かび上がり、不思議な事に絵画自体から光を発する発光体となってよみがえるのだ。それは、まるで作品の背後に映写機があり、画面に向けて投光しているかの様に見えてしまう。そのため鑑賞者のほとんどは、作品の背後にカラクリが隠されているものと思い込み、背後の映像装置をさがし当てる誘惑を抑える事ができない。かくして、最も古いフランドル技法が、その最も重要な要素となっている白亜地と透明画法のお陰で、まさに現代的な映像作品であるかのように転換して、新たな質を獲得するのである。

スケジュール

2012年11月20日(火)〜2012年12月1日(土)

開館情報

時間
11:3019:00
休館日
日曜日、祝日
入場料無料
展覧会URLhttp://www2.kb2-unet.ocn.ne.jp/ask/2012/nojima.htm
会場art space kimura ASK?
http://www.kb-net.com/ask
住所〒104-0031 東京都中央区京橋3-6-5 木邑ビル 2F, B1F
アクセス東京メトロ銀座線京橋駅1番出口より徒歩1分、都営浅草線宝町駅A3番出口より徒歩2分、JR東京駅八重洲南口より徒歩10分
電話番号03-5524-0771
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