LIXIL ギャラリー 1 & 2村上愛の作品は、自由にうねるようなかたちをした1mの大きさの陶のオブジェです。
手びねりで増殖するようにつくられる有機的なかたちの随所に、伸びやかなドローイングや、装飾、鳥の頭、人の足などの生き物がちりばめられ、ひとつの作品の中にさまざまな表情が見られます。ジオラマのような大きさ、土っぽい質感や釉薬の色使いに特徴があり、造形は大まかなイメージをもとに、上下左右を考えずに手に任せて生み出されます。つくり手が感じる、作品自体が意思を持って野放図に増えていくような感覚が、鑑賞者にも伝わってくる迫力のある作品です。
2009年の京都市立芸術大学大学院在学中には、東京国立近代美術館工芸館「装飾の力」展に出品しました。それをきっかけに、装飾とは何かを考え、プロセスや作業の行為、時間と共に増殖するイメージではないかと考えたとこから、モンスターという言葉が連想され次なる作品が生まれました。「ミセス『M』」、「モンスター」は南米の乱痴気騒ぎの賑々しさと、どこか素朴でプリミティブな味わいを持っています。ディテールや感覚的な発露が毎回異なることもあり、近作では色を押さえ、かたちに意識を置いた作品も制作し、エネルギッシュでパワフルな世界を更新し続けています。
村上愛は2011年に京都市立芸術大学院修士課程を修了、現在同大学に非常勤で勤めつつ、京都で制作を続けています。「装飾の力」、「アジア現代陶芸展」などで目覚しい活躍をしてきましたが、京都での個展(2011)に引き続き、今展が東京での初個展開催になります。
今展では未発表の新作を発表します。村上のモチーフによく登場してくる愛らしい玩具やユーモラスな動物、素朴で愉快な南米の民芸品、土着の強い香りのするような作品を、「遊戯する陶」と名づけて出現させます。
[画像: 村上愛「蠢くはんぐりー」(2011) H140×W170×D50cm]
アーティスト・トーク: 5月8日(火)18:30~19:00
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