ベルリン在住の若手写真家、Anne Schwalbe(アンネ シュヴァルベ)の日本初個展として恵比寿のギャラリー「POST (limArt)」にて2013年3月に開催された写真展「Alles(アレス)」の巡回展を開催いたします。アンネはオランダ・アムステルダムの写真美術館「Foam Museum」やベルリンのインディペンデント・ブックショップ「Motto」で個展を開催するなど、近年注目の写真家です。その静謐な作品性を印刷物に落とし込むかのような作品集を自ら制作し、「Offprint」(パリ)や「Self Publish, Be Happy」(ロンドン)をはじめとするブックフェアや展示に参加し、2010年に出版した「Blindschleiche und Riesenblatt」は、同年のベストブックとして「Photo-Eye」に選出されるなど、独自の世界観でヨーロッパでの人気を博しています。展覧会のタイトルでもある「Alles(アレス)」は英語の「All」を意味し、ランドスケープと日常の一瞬一瞬が丁寧に綴られる「Blindschleiche und Riesenblatt」(2010)、自宅周辺の草地を何年にも渡り撮り続けた「Wiese」(2011)、鉱物や砂などの有機的モチーフを中心とした最新作「Vulkan oder Stein」(2012)を元に、まさに彼女のこれまでの作品すべてから再構成された展示となります。アンネは目の前にある被写体に寄り添うように、何のてらいも無く写し取っています。そこには禅の思考とも繋がっていく彼女自身の自然観が顕われ、静寂の時を私たちに静かに差し出します。
いま世界中から注目を集める都市・ベルリンから発信される期待のアーティストであるアンネの初個展を、ぜひご高覧下さい。また、今回の巡回展に合わせて、初版が完売となってしまった最初の作品集「Blindschleiche und Riesenblatt」のセカンド・エディション、また彼女が撮影を担当したドイツ人アーティスト、Albert Kiefer(Anselm Kieferの父)の作品集といった関連書籍も合わせて展示・販売致します。