佐野美術館生き物たちの姿をまるで生きているかのように細密に描いた生物画家、熊田千佳慕。生涯ファーブルを尊敬し、虫たちの世界を同じ高さから等身大に描ききり、「日本のプチファーブル」と呼ばれました。千佳慕は、幼いころから絵を描くことと小さな生き物たちに触れるのが大好きでした。美術学校を卒業後、グラフィックデザインの仕事を経て、絵描きの道に入りました。絵本作家として多くの外国の物語を紹介し高い評価をうけましたが、代表作は、ライフワークとなったファーブル昆虫記を絵本にするという仕事『ファーブル昆虫記の虫たち』の74作品です。数本の筆の穂先に少量の絵具をつけて細密に描いていく技法は、昆虫記に登場する虫たちの姿をリアルに生き生きとよみがえらせました。「私は虫であり、虫は私である」と小さな生命を慈しみ、その世界に溶け込んで絵を描いた千佳慕。生き物たちへの愛にあふれた作品の数々を展示します。
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