この度、Zuishoji Art Projectsにて有吉勇志による個展「記録の記憶の記録」が開催されます。本展覧会では、日常行っているドローイングを中心に展示いたします。展覧会名となる、記録の記憶の記録(after-images)は、日常に潜む朧げではあるが、確実に存在する記憶の片隅にある残像の記録です。取り留めなく行っている事や、思いつきが簡単に拡散してしまう現代において、情報の共有は個人的な口伝の域を超えてしまいました。情報も白黒はっきりすることで、効率的に伝達されているかのようになり、不明瞭な情報は価値を持たない風潮すらあります。そのような時流の中で、個人の掬い上げらず浄化されることのない、曖昧な記憶の共有を個展という場で試みます。