Taewon Heo 「Paintings」

あをば荘

終了しました

アーティスト

Taewon Heo

Taewon Heo は都市のあらゆる場所でペイントのシミ(Painting)を発見し収集してきた。今回の作品は2005年から続けてきたPaintingシリーズの写真の中で、2012年のニューヨークで撮影した写真である。彼にとってPaintingとは「(アートとしての)絵画としてのPainting」、「塗装技術としてのpainting」、そして「描くという行為としてのpainting」という意味を含む。都市の中で発見されたこのPaintingのシリーズは、塗るという点でアーティストの絵画と本質的に性質を持つものであり、時にはセクミョン抽象やカラーフィールドペインティング、モノクローム絵画とも似たイメージを示す。以前、作家は「a pair paintings (ペアの絵画)」という制作を行ったことがあるが、これは建物管理人が壁に塗った塗料の跡をキャンバス上に模写し、両方のイメージを並置させるものであった。アーティストによるペインティングと建物管理人によるものが全く同じイメージを持つ場合、両方のペインティングを、芸術と芸術ではないこととを、どのように区別するのだろうか？この写真の展示は、アーティストのpaintingを見せるためのスペースで、建物管理人によるpaintingを提示することによって、両方のpaintingのコンテキストを重ねることにその目的がある。塗る行為としてのpaintingと、絵画としてのpaintingをめぐる文脈が重なることで、この展示は鑑賞者に問いを投げかける空間となる。この写真作品のタイトルを「Untitled」としたのは、写真の中の塗装(painting)がアーティストによるものなのか、他の誰かによるもの(found painting)なのかを不明瞭にし、これによる誤解もまた作品の一部と考えられるからである。

スケジュール

2017年11月25日(土)〜2017年12月10日(日)