終了した展覧会・イベントです
[画像: 阿部起任「35°41'37"N 139°42'05"E 歌舞伎町 顕在化したイロイロ#2」(2015) 木製パネル アクリルガッシュ 530×455mm]

石井健 + 阿部起任「nostalgia」

EARTH + GALLERY
終了しました

アーティスト

石井健、阿部起任
本展覧会は、第 7 回東京アンデパンダンの人気投票「入札アンデパンダン」で得票数 2 位となった石井健と、3位と なった阿部起任による二人展である。石井健は、横浜市に生まれ、1999 年に日本大学芸術学部美術学科絵画コース を卒業した。阿部起任は、大分市に生まれ、1998 年に早稲田大学社会科学部社会科学科を卒業して就職した後に、絵画を学び直し、 2006 年にセツモードセミナーを卒業した。今回の二人展の展示作品に係る、石井と阿部のそれぞれのコンセプトシート(下記参照)を見ると、石井の作品には、子供の頃に気に入っていた、超合金ロボットのおもちゃや、タツノコプロのアニメ作品、漫画やゲームを懐かしむ気持ち、阿部の作品には、東京から見た故郷大分と、大分から見た大都会東京の、それぞれの憧憬が反映していることが示されている。ノスタルジア(英 :nostalgia)またはノスタルジー(仏:nostalgie)とは、一般に、異郷から故郷を懐かしむこと、過ぎ去った時代を 懐かしむこと等と定義される。筆者は、現代日本の作家にみられる傾向のひとつは「ノスタルジア」であると考えているが、こうした 個人的な郷愁や感情の昂ぶりを文学や歌舞音曲の作品へ昇華させた例は、古今東西を問わず多くみられることから、これは現代日本の みならず、世界的な傾向なのかもしれない。翻ってみれば、世界では目下、トランプ大統領のアメリカ、メイ首相 のイギリスをはじめ、少なからぬ国・地域で「ポピュリズム的」ともい われる、国際協調より自国民の利益を優先する政策が広がりつつある。 その背景には、「移民の受け入れや、TPP、欧州連合(EU)等の国際協 約や為替操作などによって自らの仕事が奪われている」という各国の中 間・貧困層の認識があると指摘されている。「昔はよかった」と懐かしむ 人がそれほどに多いということだろう。芸術作品が、作家の分身として生まれ出る以上、作家の体内のノスタルジアが作品に化体することは当然であり、それぞれの作品が醸すノスタルジアは、受け手である観客が理解した形で認識されるだろう。すなわち、貴方が、朦朧とした線の集積として立ち上がる石井の絵画に超合金ロボットを見たとすれば、阿部の筆致から浮かび上がる故郷の景色にホンモノの生活の匂いを嗅いだとすれば、それは、貴方も同様のノスタルジアを感じているという共感の証左かもしれない。
[関連イベント]
パフォーマンス
日時: 6月30日 20:00〜
出演: 横断小僧

スケジュール

2017年6月27日(火)〜2017年7月6日(木)

開館情報

時間
12:0018:00
休館日
月曜日、火曜日、水曜日
※展覧会・イベントにより変動するためHPまたはSNSをご確認ください。

オープニングパーティー 2017年6月30日(金) 19:00 から 22:00 まで

入場料無料
会場EARTH + GALLERY
https://earth-plus.com/
住所〒135-0042 東京都江東区木場3-18-17
アクセス東京メトロ東西線木場駅3番出口より徒歩6分、東京メトロ東西線・都営大江戸線門前仲町駅1番出口より徒歩10分
電話番号080-5658-2738
関連画像

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