山口保「採石場『跡』」

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アーティスト

山口保

作家コメント: 採石場、そしてその跡をここ２年ぐらい機会があるごとに訪れて撮影した。採石場は人間が資源として活用するための岩石を採掘し収奪した自然である。人間が穿孔し、爆破し、切り取り、削り取った岩盤は、人為の猛威の痕跡を癒しがたく残している。今まで私が撮影してきた自然のままに、ゆるやかに風化の時を刻む岩や岩盤と決定的にそこが違う点である。しかしその岩盤の様相は人為の痕跡を残しながらも岩盤の持つ本来の自然生性を失わず、より激しく本質を訴えているようにも思う。
そして、矛盾するようではあるが、採石場跡の空気感は、人間がかつて営々として築いた構築物の廃墟にも似ている。

スケジュール

2017年10月30日(月)〜2017年11月5日(日)