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アルフレド&イザベル・アキリザン 「Home / Return 2019」

アートフロントギャラリー
終了しました

アーティスト

アルフレド&イザベル・アキリザン
アルフレド&イザベル・アキリザンはフィリピン出身のアーティストデュオで、世界的に活躍しているアジアを代表するアーティストです。彼らの作品のコンセプトは非常にシンプルですが、グローバル化した現代において非常に日常的でなじみ深いものです。フィリピン生まれの二人はその活動の幅を広げ2006年頃にオーストラリアに移住しました。彼らはそれまでも多くの国々で作品を発表してきましたが、住み慣れた文化圏を離れ、文化の異なる土地へ移住した事は、改めて自らの存在を見つめ直すきっかけになったといいます。アキリザンの作品の多くはこの時の移住の経験から発生しており、彼らが作品制作においてよく使う段ボール箱も移動や移住を象徴する素材の一つです。これらの素材を組み合わせ作り出される作品、特に美術館などの大きな空間で展開するインスタレーション作品は圧巻で、そのモチーフは都市的なランドスケープや船、飛行機など多岐にわたります。近年は金沢21世紀美術館に船の作品が収蔵されるなど、日本でも徐々にその知名度を上げてきています。今回のアートフロントギャラリーでの展示では、アキリザンが過去の自身のプロジェクトに手を加えることで新たな展開を試みます。アキリザンは2015年に東京都現代美術館で開催された「おとなもこどももかんがえる、ここは誰の場所?」展に参加しましたが、この春リニューアルオープンしたばかりの同美術館でかつて披露したインスタレーション作品を素材として、新たな作品を制作します。近隣の小学校の児童や来場者により作られた無数の段ボールの家を、タワーのように組み合わせ積み上げた本作品。その一部は、数か月間の美術館展示の後、作家とともに台湾、フィリピンを経由して旅をしてきました。今回「Home / Return 2019」のタイトルのもと、これまでに旅した土地や人々の記憶、生活を新たな文脈として背景に背負い再び日本へと帰ってきます。オリジナルから切り離され、違う文脈を背負ったこれらの造形物がこの日本で再びどのように表現されるのか、それは私たちに何を語りかけてくれるか、注目の展覧会です。もう一方の部屋ではアルフレド&イザベル・アキリザンの息子である、ミゲル・アキリザンの展覧会を同時開催します。今回はミゲルの代表的な作品数点を日本で初めて展示します。主に日本から海外に流れ着いた文化の破片を収集し、フィリピンの今を生きる若者の感性を通して組み合わせる彼の作品は、親譲りのアッサンブラージュの技術を駆使し独特の雰囲気と感性を見せつけます。日本には古い道具に神が宿る付喪神という話がありますが、彼が見つけた日本からの漂流物はその長い旅の中で蓄積した時間を背負いながら別の土地に土着したのような不思議な姿をしています。その作品の多くは、この材料たちが道具や置物として身近にあり、それをよく知る日本人には到底思いもつかないような組み合わせばかりです。今回のこの展示において再び日本に帰ることになったこれらの文化の破片による作品はまるで、日本書紀に記されたまろうど神のように日本の観客にとって刺激的な存在となるでしょう。今回、アルフレド&イザベル・アキリザン夫妻と、ミゲル・アキリザンによってもたらされる異なる二つの帰還は、ものにあふれグローバル化の名のもと均一化されていく社会の中で揺れ動く、最先端のアジアの表現になります。

スケジュール

2019年6月19日(水)〜2019年8月4日(日)

開館情報

時間
12:0019:00
土曜日・日曜日・祝日は11:00〜17:00
休館日
月曜日、火曜日
夏期・年末年始休館

オープニングパーティー 2019年6月19日(水) 19:00 から 21:00 まで

入場料無料
展覧会URLhttp://www.artfrontgallery.com/exhibition/archive/2019_06/3823.html
会場アートフロントギャラリー
http://www.artfrontgallery.com/
住所〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町29-18 ヒルサイドテラスA棟
アクセス東急東横線代官山駅より徒歩3分、JR山手線・埼京線恵比寿駅西口より徒歩11分、東京メトロ日比谷線恵比寿駅4番出口より徒歩8分
電話番号03-3476-4869
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