小牟田悠介 「space | aspec」

PARCEL

poster for 小牟田悠介 「space | aspec」
[画像: 小牟田悠介]

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シンメトリーに展開する幾何学模様、色と形のバランスの絶妙な配色、そしてグラデーションや掠れが作り出す微妙なニュアンス。シンプルな色面構成でありながら、小牟田は高度に計算された構図と配色が絵画の中に多様な空間と動きを生み出します。また、下地を磨き上げられたキャンバスに、ハードエッジに塗り分けされた塗装。本来は冷たさや平たさを感じさせるような仕上がりな筈が、光の温度や空気を感じさせます。小牟田の絵画はミニマムかつソリッドな表現の中に、絵画の持つ空間表現の多様性を見ることができるのです。

小牟田の代表的な作品群は、折り紙で作られた飛行機や鶴、その折り線の展開図を元に幾何学模様の絵画を描いたシリーズです。折り紙とは、紙/ 平面をアルゴリズムに沿って変形させていくことで、平面を立体的な造形としての「状態」に至らせる行為です。例えば鶴を折ったとし、その構造がいかに強度であれど、展開さえしてしまえば元の平面に戻ります。つまり折り紙における造形とは「作ること/ 元に戻すこと」の行為と「2次元と3次元」の中間に置かれている状態であり、造形性を定義しているのはメディウムではなく折り方のアルゴリズムです。

小牟田の作品はアルゴリズムの導き出した運動の痕跡である「折り線」を色彩の塗り分けによってなぞり、幾何学模様を生み出していくことです。塗り目はシンメトリー図形として展開し、光がプリズムに分散していくように規則的な色彩空間が展開します。しかし小牟田の絵画は単にジオメトリックなパターンが平面上に展開されるだけではなく、パターンの連続の中に、幻想的な空間が浮かび上がるところに特徴があります。その空間とは、まるで光に包まれた教会のようでもあり、また水晶洞窟の内部のような、光が溢れ踊る空間です。2次元と3次元を自在に変容する折り紙、その展開図から導き出された小牟田の抽象絵画は、絵画でのみ可視化することができる光溢れる場所に私達を誘います。また今回は、小牟田が近年制作しているシリーズ、鏡面ステンレス板に折り紙の展開図を刻印する作品も発表する予定です。同シリーズは2014 年〜2017年瀬戸内国際芸術祭にて犬島で展示された他、2016 年〜 上越新幹線の特別車両「現美新幹線」においても展示されています。また小牟田は2013年にSCAI THE BATHHOUSEにて個展「Color Unfolds」を開催の他、同ギャラリーより世界各国のアートフェアにも出品しており、国際的な活躍を期待されるアーティストです。

今回PARCELが小牟田の個展を開催するにあたり「具体的に話す、抽象絵画」を題材に、小牟田と同世代の抽象絵画を製作するアーティスト達とのトークセッションをおこないます。マーケットが先行してしまう故に、絵画に関する批評空間の存在意義が失われつつある現代のアートシーンにおいて、現在の絵画が置かれている状況を確認する為に「絵画作品の解説・検証」の場を持ちたいと考えております。曖昧さや雰囲気に誤魔化されない小牟田の絵画だからこそ、展覧会と合わせてこのようなトークセッションは貴重な機会となることでしょう。

メディア

スケジュール

2019年09月21日 ~ 2019年10月31日
開館時間: 14:00〜19:00(水曜日・木曜日・日曜日)、14:00〜20:00(金曜日・土曜日)

アーティスト

小牟田悠介

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