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[画像: ©Nozomi Tomoeda]

「Identity XV - curated by Meruro Washida -」展

nca | nichido contemporary art
終了しました

アーティスト

友枝望、澤田華、ジェームズ・ジャック
カタカナの「アイデンティティ」は「自己同一性」を意味します。ところがこの展覧会シリーズはローマ字で「Identity」と表記しています。英語で「Identity」は「何かと何かが同じであること」と、より広い語義を持っています。友枝望は、コップやカメラなどグローバル企業による同じ型の製品を2つ並べて比較するシリーズを制作しています。二つは一見全く同一に見えますが、よく見ると「Made in Germany」「Made in Singapore」など異なる生産国が表記されています。作品自体は極めてミニマルですが、製品の同一性を問うことから、製品のモジュール化、グローバル・バリュー・チェーンによる生産、そして、世界の生活様式の同一化まで、現代社会の課題を広く問いかける作品です。澤田華は、モダンデザインの本に掲載された庭のランプの写真に、何かよくわからない物体が写り込んでいることに着目します。この物体のアイデンティティを執拗に、過剰に調べるプロセスを作品化しています。最終的にそれが何であるかは明らかにならないのですが、それによって逆に「それが何であるか」を問い続けなければ気が済まない、意味を求めてしまう人の欲望を露わにしています。ジェームズ・ジャックはアメリカ合衆国の生まれですが、長く日本に住み、現在はシンガポールで作品を制作しています。今回展示する作品は、南太平洋の植物をモチーフにしたドローイングです。歴史を細かく見てゆくと、人の移動に伴って様々な植物の移動があったことが分かります。移動した植物を日本の帝国主義的な南方進出に伴って植物の調査と標本の収集を行った学者、金平亮三の植物画を参照しながら描いています。移動しながら作品を制作する自らのアイデンティティと、移動する植物の歴史を、ポストコロニアルな視点で重ね合わせる作品です。三人の作品は、表現手段はそれぞれ異なりますが、グローバル化した情報社会におけるIdentityについて考えさせます。

スケジュール

2019年5月23日(木)〜2019年6月29日(土)

開館情報

時間
11:0019:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
展覧会URLhttps://www.nca-g.com/exhibition/2019/identity_xv_-_curated_by_meruro_washida_-/
会場nca | nichido contemporary art
http://www.nca-g.com
住所〒106-0032 東京都港区六本木7-21-24 102
アクセス東京メトロ日比谷線・都営大江戸線六本木駅7番出口より徒歩5分、東京メトロ千代田線乃木坂駅5番出口より徒歩7分
電話番号03-3555-2140
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