終了した展覧会・イベントです
[画像: 小林万里子《熱と水》2018 -2020, Cotton, linen and wool, 300.0 × 500.0 cm]

小林万里子 「背負うなら太陽だけでいい」

CADAN有楽町
終了しました

アーティスト

小林万里子
CADAN有楽町はお披露目のグループ展を終え、11月からはギャラリーが1軒ずつ企画展を発表していきます。記念すべきトップバッターは、天王洲に拠点を持つKOTARO NUKAGAによる小林万里子「背負うなら太陽だけでいい」です。3m x 5mの大型作品「熱と水」の他、立体8点を含めた新作を中心に23点を発表します。

小林万里子は織る、染める、編む、刺す、といったテキスタイル技法を用い多様な素材を組み合わせていく方法で、世界に存在する様々な結びつきを表現してきました。「生命の循環」というのが制作における一貫した大きなテーマとなっています。《熱と水》では、山をモチーフに自然界の生態系のサイクルを描きます。太陽や雨、土、空気という身近にありながら、生きていくために不可欠な「熱と水」という大きな存在、そしてそれをエネルギーに生死の連鎖を繰り返す動植物、そしてそれを見ている私たち人間の内面にも、そのエネルギーと循環のサイクルがつながっていること、さらにその自然を人間が富のために開拓してきた事実をも思い起こさせます。

また、展覧会タイトルでもある《背負うなら太陽だけでいい》はロバをモチーフにした作品です。人の荷物を背負って生きるロバの過酷な一生とともに、自ら背負えない重荷をロバに背負わせてまで、人は何をどこまで運ぼうとしているのか、人間の生き様や本当に大切にすべきことについて考えさせられます。熱や水、空気が循環する自然という大きな存在の中に生きていながら、普段はそれらを全く意識することなく、目の前にある自分の荷物だけを見て生きている人間たち。荷物を下ろしたロバの背中に輝く太陽が、自然の中のあらゆるものとのつながりとともに、本質的に大切なことを象徴しています。作品の持つ鮮やかさや質感のみならず、めぐる生命そして自然と人間との多層的な関わりは、小林がひとつひとつの素材を丁寧に選んで扱い、自らの手によってそれぞれの関係性を紡ぐことによって表現されています。それは、ばらばらに断絶されたもの同士のつながりを少しずつでも取り戻していくような行為でもあります。作品そのものが持つ魅力とそこに込められた思いを、作家の手の痕跡とともに感じていただけますと幸いです。

[関連イベント]
アーティストトーク
日時: 11月13日(金) 18:30-19:00
参加費: 無料。予約優先 (15名程度)
※イベント詳細・お申し込み方法は公式ホームページよりご確認ください。

スケジュール

2020年11月3日(火)〜2020年11月22日(日)

開館情報

時間
11:0019:00
土曜日・日曜日・祝日は17:00まで
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
備考
11月15日は休廊
入場料無料
展覧会URLhttps://cadan.org/cadanyurakucho-kotaronukaga/
会場CADAN有楽町
https://cadan.org/cadan-yurakucho/
住所〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1F
アクセスJR山手線・京浜東北線有楽町駅日比谷口より徒歩1分、東京メトロ千代田線・日比谷線・都営三田線日比谷駅A3出口より徒歩3分、東京メトロ有楽町線有楽町駅D2出口より徒歩3分
電話番号070-6464-1438
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します