終了した展覧会・イベントです

「s+arts summer exhibition」

s+arts
終了しました

アーティスト

市川詩織、西川美穂、平田梨華、藤沢まゆ
s+arts (スプラスアーツ)より、市川詩織、西川美穂、平田梨華、藤沢まゆによる「s+arts summer exhibition」の開催をご案内申し上げます。
市川詩織は、主に人間と動物の間に生まれる問題をモチーフに、ドローイングとシルクスクリーン版画の作品を制作しています。人間と動物(主にペット)の間の立場から人間社会を観察し、そこから見えてきた奇妙に思える出来事や一方的な逸話、そして人間の欲望の鏡のように振り回される動物たちの問題について考え、その問題に対する人間の多様な答えの可能性の問いかけをのせて作品にしています。今回は、地球の環境が悪化した未来に宇宙に独り送られ、人間の文化や歴史のアーカイブを守ることになった犬の視界の版画と、その際の犬の頭の中を想像して描いた抽象画を軸に制作した作品を展開いたします。見る者によって多様な答えがある議論を始めるきっかけを作る装置として作品を機能させたいと考え、作品を発表いたします。
西川美穂は、「見えるモノとみえないモノ」をコンセプトに、布をかぶった人やモノ、キャラクターなどをモチーフに油彩や水彩で制作をしている作家です。「人の感情や思っていることは他者から見ることはできません。私達は外だけの姿を見て判断し、日常を送る」と語る彼女の作品は、シンプルでいながら目に見えないものを内包するような不思議な雰囲気を十分に醸し出し、見る者は絵の中に引き込まれるような感覚を覚えるでしょう。布の中に一体なにが隠れているのか、絵を見ている者の記憶を呼び起こし、「あなただけの何か」を見つけて欲しいと思い制作をしています。
平田梨華は、絵画やインスタレーションを軸に、制作形式には縛られずに自由に作品を制作します。異素材を組み合わせる事で、それらが互いに響き合う点を探し出し、作品を通じて表現するのです。「自分の生きているこの世界や自身への認識を深め凝り固まった思い込みや概念を少しずつ少しずつ解きほどく、愛する為の1つの手段であり挑戦である。」と平田は自身の作品制作について語ります。本展では、誰しも人が、悩み苦しみ抱えているであろう、何かしらの葛藤について焦点を当て、鑑賞者がより深く自身を受け入れられるような機会を創出することを試みます。
藤沢まゆは、筒描きという日本の染色における伝統工芸を用いて、淡い色調で布に絵を染め上げます。身の回りの小さな出来事を、植物や動物、自然を入り交えた空想の世界に入れ込み、独自の世界を作り上げ、それを現実世界と融合させて表現します。我々の生活を取り巻く環境は、様々なことが絡み合い複雑に見えるけれど、根底にあるものは共通しているということを、作品を通じて伝えようとしているのです。自身が納得するまで繊細な線を描けるように改良された筒描きから生まれる彼女の作品には、神仏、森羅万象を連想させるような印象を受けることも多くあります。「本当に美しく幸せなものはとてもシンプル」だと語る彼女の作品には、全ての事柄は繋がっていて、日々の些細なことでも当たり前なことではなく、幸せと感じられるように、という彼女の想いが込められているのです。
本展の後、s+artsは約1ヶ月の夏季休廊に入ります。いよいよ夏本番の季節ではありますが、特に今年は様々な思いを巡らせて過ごす事になるでしょう。4名の作家によるグループ展 “s+arts summer exhibition”を是非お楽しみください。

スケジュール

2020年7月24日(金)〜2020年8月2日(日)

開館情報

時間
12:0019:00
最終日は17:00まで
休館日
会期中無休、不定休
入場料無料
会場s+arts
https://www.splusarts.com/
住所〒106-0032 東京都港区六本木7-6-5 六本木栄ビル 3F
アクセス都営大江戸線六本木駅7番出口より徒歩3分、東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口より徒歩5分、東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口より徒歩6分
電話番号03-3403-0103
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