黄来鐸「美的使者」

Miaki Gallery

終了しました

アーティスト

黄来鐸

黄来鐸氏は、長年にわたる色彩への研鑽を積み重ね、独自の美学を確立した芸術家です。流行や規制に流されることなく、自らの道を歩み続け、「色彩の大家」と称されるほど中国絵画界に多大な影響を与えてきました。

数十年にわたる芸術の旅路を通して、黄氏は以下のように主張しています。
「アートに関する歴史や伝統に幅広く学ぶことは必要だが、既定のものから己を解放し、習得したあらゆる理論と渾然一体になった上で、独自なクリエーションを紡ぎ出すことがさらに大事である。」

氏の作品は、印象派の影響を受けながらも、歳月を重ねて積んできた芸術家としての経験と直感によって、独自のスタイルを確立し、絶妙な色遣い、洒脱なモチーフ、力強い形状によって構成され、見る者の心を魅了します。
パレットナイフやガッシュを用いて、立体的で生き生きとした絵のテクスチャを作り出すのも黄氏の得意とするところですが、曖昧な曲線で描かれた様々な物象は、音楽のように抑揚があり、リズムに富む美しさを帯びています。黄来鐸氏の作品は、まさに「舞い踊る筆触、恣意的な筆法、さっぱりした筆勢」によって表現された美学そのものなのです。

美は自然に生まれ、目に見えないところどころに身を潜める。芸術家としての黄氏は、自らの非凡な才能を糸とし、世を驚かせるような魅力を織り出し、アートと人生の間を逡巡しながら美を探し求めています。

89歳となった現在も精力的に制作活動を続けており、本展では近作を含む作品を展示します。色彩の魔術師と呼ばれる彼の美学を、ぜひご堪能ください。

スケジュール

2024年4月13日(土)〜2024年4月27日(土)