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田中義樹 「狼男伝説」

Art Center Ongoing
終了しました

アーティスト

田中義樹
この度、Art Center Ongoingでは田中義樹による個展「狼男伝説」を開催します。
田中義樹は三重県出身、武蔵野美術大学彫刻学科を卒業後、東京で制作を続ける美術家・彫刻家です。また、コントユニット「そんたくズ」の田中寿司ロボットとしても活躍しています。
田中が手がけるインスタレーションは、ダンボール彫刻や絵画、ぬいぐるみ、映像、また田中がコントや小演劇を行うための舞台など、様々な媒体で構成されます。例えば、2020年に開催された個展「ジョナサンの目の色めっちゃ気になる」では、大きな二体のライオンの彫刻、大量のかもめのぬいぐるみ(ソフトスカルプチャー)、その他にも多くの展示物が空間を埋め尽くしました。ひとつひとつの構成要素は、キャッチーでポップであり、展示全体は大量の情報量と共にどこかナンセンスな印象を鑑賞者に与えます。しかし、そのユーモアあふれるビジュアルの裏には、美術やその歴史に対するオマージュ、作家の経験や社会への考察、その時々の興味などの緻密なコラージュが存在します。

今回の展示「狼男伝説」は、和歌山大学が所有するニホンオオカミの剥製から着想を得て製作されました。作家は、あまりにも歪で、出来の良くないその剥製に目をひかれたと言います。古くから、オオカミは信仰の対象とされ、今回展示のモチーフとなっている狼男の伝説も、日本各地に伝わるオオカミにまつわる伝承の一つです。ニホンオオカミは、日本の固有種で、今から120年ほど前に絶滅したとされています。その絶滅の理由は、人間による乱獲や野犬との交配など、様々な説が唱えられているものの、明確になってはいません。また、日本に現存するニホンオオカミの剥製は三体しか無く、研究が進んでいないことから、ニホンオオカミの定義や起源は未だに解明されていない部分が多くあるそうです。
いつも真夜中に制作をするという田中義樹は、少し狼男に似ています。彼の制作物は常に、読み解けそうで読み解けない面白さと苛立ちの間にあるように感じます。複雑に作り込まれた展示物と、迫力と脱力と繊細さのいりまじった空気を、是非実際に体感していただきたいです。

また、会場にはインスタレーションの一部として、短い演劇とコントライブ用の舞台が設置されます。会期中、ここで繰り広げられるパフォーマンスを併せて楽しんでいただけたらと思います。

スケジュール

2024年3月20日(水)〜2024年3月31日(日)

開館情報

時間
12:0021:00
水曜日・木曜日・金曜日は16:00〜18:00休憩
休館日
月曜日、火曜日
入場料400円(セレクトティー付き)
展覧会URLhttps://www.ongoing.jp/tag/installation/densetsu/
会場Art Center Ongoing
http://www.ongoing.jp/
住所〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町1-8-7
アクセスJR中央線・総武線・京王井の頭線吉祥寺駅北口より徒歩9分
電話番号0422-26-8454
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