新世代への視点’06 「塩津淳司」

塩津淳司は、人工的な素材を用いてランドスケープをつくり出す。昨年ギャラリィKで見たインスタレーションは、壁面に貼りこまれた透明な中空パネルに赤・青・黄色の細いテープを用いて、増殖し続ける建築物で溢れた近代(あるいは未来?)の都市を描き、その空間の内部に吊りこまれフィルタの役割もこなすパネルを通して見ると、そのランドスケープが変容するというものだった。


今回、銀座の10の画廊で同時開催されている「新世代への視点’06」で塩津が発表しているのは、同じランドスケープでも生命だとか事物だとかが生成する直前の状態だという。

床には直径1-2mmほどの小さく透明な粒子が敷きつめられ、ミラーシートが貼られた壁面の前には、色を得た無数の粒子が何らかの形を成すべく並んでいる。非常に細かい作業によりつくり出された2Dの濃密な模様と、それらがミラーに写りこむことにより得られる立体感に視神経がゆさぶられる。

イリュージョナルな視覚体験と同時に、踏みしめた粒子のやけにリアルな感触を確かめながら現実世界との接点を探したい。

なお、「新世代への視点」は1993年より、近年では隔年開催されている企画で、10の画廊が35才以下の若手作家を推薦、会期を合わせて個展を開催。シンポジウムなども行っている。

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Makoto Hashimoto

Makoto Hashimoto. 1981年東京都生まれ。横浜国立大学マルチメディア文化課程卒業。ギャラリー勤務を経て、フリーのアートプロデューサーとして活動している。主な企画展にReading Room (BankART Studio NYK/2005年)、都市との対話(BankART Studio NYK/2007年)、The House「気配の部屋」(日本ホームズ住宅展示場/2008年)など。2006年11月より横浜ベイクォーター内 「ギャラリーBOX」の作品展示をP3 art and environmentの芹沢高志と共に企画・制作。また、TABの他にポータルサイト「AllAbout アート・美術展」 「REALTOKYO」、雑誌「BT/美術手帖」「ARTiT」「美術の窓」などでもアート関連記事を執筆している。 展覧会のお知らせや業務依頼はhashimoto[AT]diacity.netまでお気軽にどうぞ。 ≫ 他の記事

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