「for four hands」展

神谷幸江セレクションによる、ガブリエル・レスターとジョーダン・ウォルフソンによる2人展が初台のワコウ・ワークス・オブ・アートで開催されている。レスターとウォルフソンの映像作品、サウンド作品それぞれが組み合わされ2室で展開されるこの展覧会を神谷は、1台のピアノを共有して演奏を行う「四手(for four hands)連弾」になぞらえている。

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「for four hands」展

六本木、乃木坂エリアにある
ワコウ・ワークス・オブ・アートにて
このイベントは終了しました。 - (2006-09-12 - 2006-10-14)

In レビュー by Makoto Hashimoto 2006-10-07

一室では、チャップリンの映画『独裁者』を引用した無音の16ミリ映像による作品(ガブリエル・レスター《A Man of Action Returns》)がディスプレイに映されている。無言の手話となったメッセージを読み取ることは難しいが、画面の中の人物が淡々とアクションを続ける姿にはどこか引きつけられるものがある。そうしていると、背後ではオープンリールのテープレコーダーからマッチを擦る音が聞こえてくる(ジョーダン・ウォルフソン《Day》)。どちらの作品も、レトロな質感を用いながら我々の想像力を刺激する。別室では、ピアノの音に連動してたくさんの電球が点滅する派手な作品(ガブリエル・レスター《Music for Riots and Fights》)の傍らで、シンプルなドローイング作品と映像作品(ジョーダン・ウォルフソン)がひそやかに展開されている。

しっかりと4つに組んだ2人展もいいが、それぞれの個性を発揮しつつも、互いに必要以上に侵食することなく、絶妙のバランスで影響しあっている展示は気持ちがいい。私は恥ずかしながらピアノの「連弾」を実際に見たことはないけれども、キャプションに添えられたクレジットがCurated by Yukie Kamiyaではなく、Conducted by Yukie Kamiyaとなっていたのを見て、なるほどこのようなものなのかも知れないと思わせられる内容であった。

Interviews:Interview with Yukie Kamiya(English)
Interviews:Interview with Jordan Wolfson(English)

Makoto Hashimoto

Makoto Hashimoto. 1981年東京都生まれ。横浜国立大学教育人間科学部マルチメディア文化課程卒業。 ギャラリー勤務を経て、2005年よりフリーのアートプロデューサーとして活動をはじめる。2009〜2012年、東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団)にて「東京アートポイント計画」の立ち上げを担当。都内のまちなかを舞台にした官民恊働型文化事業の推進や、アートプロジェクトの担い手育成に努める。 2012年より再びフリーのアートプロデューサーとして、様々なプロジェクトのプロデュースや企画制作、ツール(ウェブサイト、印刷物等)のディレクションを手がけている。「Tokyo Art Research Lab」事務局長/コーディネーター。 主な企画に都市との対話(BankART Studio NYK/2007)、The House「気配の部屋」(日本ホームズ住宅展示場/2008)、KOTOBUKIクリエイティブアクション(横浜・寿町エリア/2008~)など。 共著に「キュレーターになる!」(フィルムアート/2009)、「アートプラットフォーム」(美学出版/2010)、「これからのアートマネジメント」(フィルムアート/2011)など。 TABやポータルサイト 「REALTOKYO」「ARTiT」、雑誌「BT/美術手帖」「美術の窓」などでの執筆経験もあり。 展覧会のお知らせや業務依頼はhashimon0413[AT]gmail.comまでお気軽にどうぞ。 [ブログ] ≫ 他の記事

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