「第56回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展」の日本代表に塩田千春氏と中野仁詞氏が選出

【Art Beat News】作品制作に用いられる5万本の「鍵」提供を呼びかけ

In Art Beat News Main Article 2 by Art Beat News 2014-06-02

選出された中野仁詞氏と塩田千春氏

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、2015年5月9日から11月22日にかけてイタリア・ヴェネチアで開催される「第56回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展」の日本館において、日本代表作家に塩田千春氏、キュレーターを神奈川芸術文化財団学芸員 中野仁詞氏に決定し、「《掌の鍵》 – The Key in the Hand –」展を開催すると発表した。

《掌の鍵》模型 (2014)

塩田氏は展示空間に糸を張り巡らせる大規模なインスタレーションや、ドレス、ベッド、靴や旅行鞄など、日常生活のなかで人が使用した痕跡と記憶を内包するマテリアルを用い、作品を制作するベルリン在住の作家。これまで日本、欧米、中東、オセアニア、そしてアジア諸国など、約200の展覧会で紹介され、高い評価を得ている。

今回日本館に展示する《掌の鍵》は、建物2階にあたる展示室と1階の野外ピロティを使用し、2つの空間を統合したインスタレーション作品。展示室に入ると、観覧者は空間を埋め尽くす赤い糸を目にすることになり、天井から垂れる赤い糸の先には約5万本に及ぶ鍵が結ばれるという。

《掌の鍵》 (2014) Photo:Sunhi Mang
画像提供:国際交流基金

本作品の制作にあたり、国際交流基金と塩田氏は不要になった鍵の無償提供を呼びかけている。同氏はこの募集に際し、次のようなメッセージを送っている。

「私たちにとって鍵とは、大切な人や空間を守るという身近にあるとても大事なものであり、また、扉を開けて未知の世界への行くきっかけをつくってくれるものでもあります。そんな想いから、今回発表する新作インスタレーションには、皆さんの色々な思い出と沢山の毎日の歴史が積み重なり記憶が宿った鍵を使いたいと思っています。会場で作品を作りながら鍵をご提供いただいた皆さんの記憶と私の記憶がまず初めに重なっていくことでしょう。そしてその重なりあった記憶は、ビエンナーレを観に来る世界中の人々が持ってくる記憶と交錯し、お互いに感じあいながら新たなコミュニケーションをつくってゆく機会になってゆくことと思います。どうか、もう使うことのなくなった皆さんのお持ちの鍵をご提供いただき、作品の一部として使用させていただけたら大変嬉しく思います。そして、世界中の記憶が重なるこの作品をきっかけに、生きることの意味をもう一度皆さんと考えたいと思います」

神奈川県民ホールギャラリーでの個展「沈黙から」(2007年)
画像提供:国際交流基金

第56回 ヴェネチア・ビエンナーレ 国際美術展の告知

作品「《掌の鍵》– The Key in the Hand –」に関するキュレーター ステ-トメント

「第56回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展」日本館ホームページ

執筆:岡徳之(Noriyuki Oka Tokyo

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