公開日:2019年12月16日

1月の台北で世界のアートを見る。98ギャラリーが参加のアートフェア「台北當代(タイペイダンダイ)」とは?

2020年1月17日〜19日、台北で現代美術のアートフェア「台北當代(タイペイダンダイ)」。19年の初開催時には2万8000人以上の来場者を記録したこのフェアの見どころを紹介。TABユーザ限定のディスカウントコードも

世界4大博物館のひとつ「国立故宮博物院」や現代アートの美術館「台北当代芸術館」などのほか、グルメや歴史的建造物も楽しめる台湾の首都・台北。ここで2020年1月17日〜19日、大規模なアートフェア「台北當代(タイペイダンダイ)」が行われる(VIPプレビューは1月16日)。

中国語で「現代」を意味する「當代(ダンダイ)」をフェア名に冠した「台北當代」は、その名の通り、現代アート作品が集まるフェア。2018年1月の初開催時には、Gagosian(ガゴシアン)やPerrotin(ペロタン)、Hauser & Wirth(ハウザー&ワース)といったメガギャラリーを含む90のギャラリーが参加するということでも話題になった。

今年はさらにパワーアップし、98のギャラリーが参加。去年に引き続き「台北當代」の共同ディレクターを務めるマグナス・レンフリュー(Magnus Renfrew)は「初回の成功にもとづき、さらに発展した有機的なフェアのあり方を見ることができるでしょう」と自信を見せている。

台北當代フェア会場

NANZUKAからは谷口真人

Ota Fine Artsでは、久門剛史のインスタレーション

アジアを中心に各地から98ギャラリーが参加

フェアの中核を担う「Galleries」には、David Zwirner(デイヴィッド・ツヴィルナー)、Gagosian、Hauser & Wirth、Pace Gallery(ペース・ギャラリー)、Perrotinといったメガギャラリーのほか、誠品畫廊(Eslite Gallery)、亞洲藝術中心(Asia Art Center)など、台北を拠点とするギャラリーも多数参加。日本からはGallery Target、SCAI THE BATHHOUSE、Kaikai Kiki Gallery、東京画廊、Nukaga Galleryなどが揃う。

過去8年に設立されたギャラリーが集まる「Young Galleries」には、東京・天王洲のKOSAKU KANECHIKA、韓国からWhistleなど7つのギャラリーが参加。「Solos」では、アートフロントギャラリーが原田郁、Yuka Tsuruno Galleryが松川朋奈、ギャラリーサイド2が花澤武夫、Galerie Bhakがナム・ジュン・パイク、Bastianがダン・フレイヴィンなど、18のギャラリーが個展形式でプレゼンテーションを行う。

VRの体験型作品も

会場内のレストランでは壁際に小作品が並んだ

レストラン内の毛利悠子作品

テクノロジー、エコロジー、ポップ、伝統

こうしたギャラリー展示のほかに、「テクノロジー」「エコロジー」「ポップ」「伝統」をキーワードとしたテーマ展とトーク・イベントにも注目だ。トーク・イベントには、1月1日より森美術館館長に就任する片岡真実、Tina Keng Galleryディレクターのティナ・ケン、アーティストのベルナール・フリズ、 マイケル・リンらが登壇し、フェア終了後も4つのキーワードにもとづくイベントは継続していく予定だという。

フェアは会場外へも展開。90メートル長のデジタルスクリーンが台北市内に出現し作品を上映するほか、ランドマークにも作品が組み込まれるなど、街ぐるみでアートフェアを盛り上げる。

David Zwirnerのウォルフガング・ティルマンス

ROH ProjectsでのBagus Pandega

neugerriemschneiderのアイ・ウェイウェイ

台北カルチャーを実感。子ども向けツアーも

近年、新たなカルチャーを発信するブックカフェやインディペンデントな出版活動がさかんな台北。今回の台北當代では、「Lightbox」「Pon Ding」「Taipei Art Book Fair」「Giloo」といった、本にまつわるグループやショップがコレクティブとして参加する「Taipei Platform」も見どころのひとつ。ワークショップやパフォーマンス、映像上映もあるため、台北カルチャーの現在はここで実感できるはずだ。

さらに、コレクティブのひとつである台北當代藝術中心(Taipei Contemporary Art Center)はフェア中に14のギャラリーツアーを実施。アートフェアでは珍しく幼児を対象としたツアーも行われるため、公式サイトの「Program」を参照のうえ、子ども連れでも気兼ねなく参加できそうだ。

アジアの大規模アートフェアといえば、2020年3月にアート・バーゼル香港が開幕を控えているが、それよりも距離が近く、東京からは4時間ほどで行ける台北當代。TAB限定の前売り券用ディスカウントコードを利用し、これを機に参加することをおすすめしたい。

■展示概要
台北當代(タイペイダンダイ)
会場:台北南港展覧館 ホール1(4階)
住所:No. 1, Jingmao 2nd Road, Nangang District, Taipei City
会期:2019年1月17日〜1月19日(16日はVIPプレビュー)
営業時間:11:00~18:00(最終日は17:30まで)
料金:開幕パーティー入場券 1500TWD、17日前売券 550TWD、18日〜19日前売券 625TWD、学生、65歳以上、障害者 350TWD
Tokyo Art Beatユーザ限定のディスカウントコード(1月13日まで前売り券購入時に有効):TTGCA5(1月17日)、TTGCA6(1月18日)、TTGCA7(1月19日)

ウェブサイト:https://taipeidangdai.com/

Photo: Xin Tahara

野路千晶(編集部)

野路千晶(編集部)

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