伝統的技法や素材を用いながら作品の仕上がりにこだわりをもつ作家の作品や、グラフィティやアウトサイダーアートの作家など、表現の渇望・情熱を直接的に伝える作家の作品を、国内外で紹介しています。
素材や技法へのこだわりは本来、日本人の作品作りの原点が「ものづくり」であると考えます。近代以前、美術という概念のなかったころから優れた芸術家はいましたが、その作品はこだわりから生まれた結果と考えます。近代以降日本へ西洋から美術の概念が入ってきましたが、当時の日本人作家の姿勢もまた「ものづくり」がその根本だったように思われます。日本の仏像づくりもこだわりから独自の豊かな表現へと変化したように、伝搬した西洋絵画も静かな変化の中で、日本独特の作品へと転換されてきました。世界の美術史の中ではほとんど評価されることのない日本の近代美術の作家たちもこの観点に立つことでしっかりとした位置づけができ評価されることと考えます。
そして、グラフィティやアウトサイダーアートもまた、その表現の執着性に鑑みれば「ものづくり」を概念を含んでいることでしょう。
現代、近代の日本人作家や海外の作家にも共通のものを感じさせる作家を扱うことで「ものづくり」のこだわりから生まれる新しい表現を広めたいと思っています。