終了した展覧会・イベントです
[画像: White Discharge (Built-up Objects) #48, 2019 Wood, plastic, steel, resin 59 7/8 x 44 1/2 x 16 1/8 inches (152 x 113 x 41 cm ) Courtesy of the artists and Blum & Poe, Los Angeles/New York/Tokyo Copyright Teppei Kaneuji. Photo : 西村雄介]

「村田沙耶香のユートピア_〝正常〟の構造と暴力 ダイアローグ デヴィッド・シュリグリー≡金氏徹平」

GYRE GALLERY
終了しました

アーティスト

デヴィッド・シュリグリー、金氏徹平、村田沙耶香
『コンビニ人間』(2016)で芥川賞を受賞した村田沙耶香と現代美術作家とのダイアローグ(対話)によって、「村田沙耶香の世界観_〝正常〟の構造と暴力性」を浮かび上がらせる。『コンビニ人間』では、完璧なマニュアルによってコンビニエンスストアで働いているときだけ「世界の正常な部品」になったと安心することができる主人公の日常を、そして遂に「自分はコンビニ店員という動物なのだ」と言わしめる。また村田の小説作品『消滅世界』(2015)では、物語の舞台が、人工授精で子どもを産むことが当たり前になった世界。セックスは世界からなくなりつつあり、さらに実験都市・千葉では、「家族」ではなく「楽園システム」で人類が繁殖していた。そして『生命式』(2019)では、主人公によって呟かれた「正常は発狂の一種」という言葉が読者の心に強く響いた。

本展覧会は、アーティストのデヴィッド・シュリグリー(イギリス)、そして「コンビニ人間」の書籍のカバーに作品提供した国内外で活躍中のアーティスト金氏徹平を迎えて、村田沙耶香の独特な言語世界と共振させていく。シュリグリーは、日常の場面を軽妙に描写したドローイングをはじめ、アニメーション、立体、写真などを制作。多様な手法によって作品制作を行っており、国際的に高い評価を得ている。2013年に『ターナー賞』にノミネートされたほか、ロンドン・トラファルガー広場のパブリックアートプロジェクト『第4の台座』に、「立てた親指」をかたどった約7メートルのブロンズ彫刻『リアリー・グッド』が選出され話題を集めた。一方、金氏徹平は、フィギュアや雑貨、あるいは日用品など、日常的なイメージを持つオブジェクトをコラージュした立体作品やインスタレーションなどで知られている。2011年以降は舞台美術も手がけており、「金氏徹平:溶け出す都市、空白の森」(横浜美術館、2009)、「Towering Something」(ユーレンス現代美術センター、北京、2013)、「金氏徹平のメルカトル・メンブレン」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、香川、2016)など開催され、平成24年度京都市芸術新人賞を受賞。

本展覧会では、現代社会における未来観、 つまり「ユートピア」と「ディストピア」とは何かを問いかけ、さらに村田沙耶香の小説の中で言及されている「正常」に潜む社会的暴力性や抑圧を浮かび上がらせていく。

スケジュール

2021年8月20日(金)〜2021年10月17日(日)

開館情報

時間
11:0020:00
備考
8月23日は休館
入場料無料
展覧会URLhttps://gyre-omotesando.com/artandgallery/sayaka-murata/
会場GYRE GALLERY
https://gyre-omotesando.com/art/
住所〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3F
アクセス東京メトロ千代田線・副都心線明治神宮前駅5番出口より徒歩4分、東京メトロ半蔵門線・千代田線・銀座線表参道駅A1出口より徒歩5分、JR原宿駅表参道口より徒歩6分
電話番号03-3498-6990
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