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早川克己 「SPECTRUM: 光・配列・文字素」

Gallery Momo Ryogoku
終了しました

アーティスト

早川克己
GALLERY MoMo Ryogokuでは10月23日(土)から11月20日(土)まで、早川克己展「視覚の線:まぶたのありようについて。」を開催いたします。

早川は初期作品では、絵の具を何層にも重ねた色層を電動ドリルで削り取り、色と面、線の構成により、都市を俯瞰したイメージとマイクロチップのようなイメージ、ミクロとマクロが混成した作品の探求に取り組んできました。

近年では、そうした平面作品から半立体的作品へと作品形態は移行し、平面的に表現されていた空間は実空間として表現されるようになりました。 そこでは<紙>というありふれた素材を用いてミニマルに造形されたオブジェクトを並列的に、ときにはランダムに配置することにより、形態と空間の関係性、隙間による透過性と空間の関わりを、軽さと脆さを内包する紙によって都市的な空間作品制作を試みてきました。

また、<リフレクション>シリーズでは、5mmと10mmにカットされた鏡面板をそれぞれに角度をつけて無数に配置し、光を受けて乱反射する画面の中、虚像と実像、不在と実在、作品と鑑賞者の関係性の考察など、<見ること>とは一体どのような経験なのか?とういう根本的な疑問を制作へと昇華させました。

今展では、見ること、見えること、につての思考をより深め、視覚の認知と感覚、意識や心の動きなど、より根源的な問へと考察の射程を広げいてます。 では自己言及プログラムを印刷した画用紙で作られた直方体の配置構成によって、無機的なイメージを作り上げています。それは、都市のようでもあり、電子基板の配列のようでもある半立体作品でありながら、それは実のところゴースト探知機であると早川はいいます。ここでいうゴーストとは視覚的に明確に認知することはできないが、確かに存在するもの、たとえて言うならそれは「意識」の象徴だといいます。そして脱中心化と水平と垂直の視点を同一画面に織り込むことによって、多視点の空間が生成せれ、鑑賞者の視点の移動を自ず導きます。は45度のスリットの入った紙のバーに羅列された鏡面板と透過性のあるプリズムフィルムによって構成されたユニットの集合によって作られています。配置された鏡面は隣り合うプリズムを反射しあいそこに構造色を映し出します。視点の位置によって変化する色彩は、特定の色の指定が出来ず、なにをみているのか、なにが見えるのかという不確実な感覚とともに、その豊かな色彩の変化はポリフォニックな音響空間までをも鑑賞者の内部に呼び起こします。

また今展では<リフレクション>シリーズの新しい展開として、<Shape of light>という作品があります。従来の<リフレクション>シリーズで四角の切り取られていた鏡面晩は、細長い形態となり、作品全体のシェープも心音の波形のような形になりました。平面から逸脱した鏡の光がうごめく有機的なイメージは早川の新たな展開として注目されます。

ユニークな技法で幻視的につくられた早川克己の新作をご高覧いただければ幸いです。

スケジュール

2021年10月23日(土)〜2021年11月20日(土)

開館情報

時間
11:0019:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
会場Gallery Momo Ryogoku
http://www.gallery-momo.com/
住所〒130-0014 東京都墨田区亀沢1-7-15
アクセス都営大江戸線両国駅A3出口より徒歩1分、JR総武線両国駅東口より徒歩5分
電話番号03-3621-6813
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