東京都写真美術館肉体や被写体との間に紡ぎだされる独特のストーリー性で“性”を追求する写真家・細江英公は、1933年3月、山形県米沢市に生まれ、幼少期より東京で育ちました。 父親の影響でカメラに興味を持った細江は、15歳のときにはじめて自分のカメラを購入し、18歳のときに米軍駐留施設で少女を撮影した「ポーディちゃん」で 「富士フォトコンテスト」の最高賞を受賞します。これをきっかけに、写真家を志し、東京写真短期大学(現・東京工芸大学)に進むと同時にフリーのカメラマンとして活躍した細江は、 1960年前後に「10人の眼」展や「VIVO」などでの作家活動を通じて、日本の戦後写真に新たな地平を切り開きました。主な写真集に、 “肉体と性”のテーマを正面から取り上げた『おとこと女』(1961)、三島由紀夫を被写体に“生と死”を追求した『薔薇刑』(1963)、 また舞踏家・土方を被写体として東北地方の土俗と霊気とユーモアを表現した『鎌鼬』(1969)、その他、『抱擁』(1971)、『ガウディの宇宙』(1984)などがあります。
本展では、初期の作品から1960年代を代表する「おとこと女」や「薔薇刑」、「鎌鼬」、70年代以降を代表する「抱擁」や「ガウディの宇宙」などシリーズに加えて、 これまでの個展では紹介されることのなかった「たかちゃんとぼく」、「おかあさんのばか」といった写真絵本を展示。新たな視点から細江英公の写真世界を考察しようという試みです。
関連トークイベントの詳細は、会場のホームページをご覧下さい。
【画像:「おとこと女 」 作品33 1960年】
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