ギャルリー・タイセイル・コルビュジエ(1887~1965)が手がけた建築の中で特殊な位置を占めるのが、パビリオンのプロジェクトです。
住宅やオフィスビルなどと違い、短期間限定で人目をひくことが求められる展示施設という特殊な建築物は、ル・コルビュジエにとっては魅力的なテーマであり、彼は非常に実験的な試みを数多く提示しています。
それぞれのパビリオンでは、住まい、水、総合芸術、人類の歩みなどといったテーマのもとに、ル・コルビュジエはカラフルな内部空間や大胆な仕掛けなどを取り入れたスペクタクルな空間の創造をめざしました。
本展ではフィリップス館(1958年ブリュッセル万博でのフィリップス社のパビリオン)をメインに、彼のアイデアの宝庫ともいうべきパビリオン建築8作品を、彼の残した図面やことばをもとに紹介いたします。
フィリップス館は、斬新なフォルムもさることながら、中で展開された音と映像によるショーも注目を浴びました。本展ではこの映像作品「電子の詩」を、パビリオンを模した空間の中で上映いたします。ル・コルビュジエらが作り上げた映像を体感することは、非常に刺激的な経験になることでしょう。
パビリオンは博覧会会期終了後には取り壊されてしまうため、実物を見に行くことができません。このため、彼のパビリオン建築をまとまった形で紹介した展覧会はありませんでした。本展はル・コルビュジエのパビリオンを体系的に扱った日本で初めての展覧会となります。
また、フィリップス館で上映された「電子の詩」を当時に近い形(カーブした壁面への投影、ホリゾントの色彩の再現)で上映いたしますが、これも日本初の試みをなります。
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