NANZUKA UNDERGROUND 「Little Black..」は、重量の知覚と空間の次元性に関して、ゲルマンが進めている研究の一環です。あらゆる物体の物理的なスケールは、それが置かれた文脈によって認識のされ方が異なります。ゲルマンは、物体の本質的な部分を浮き彫りにすることによって、不可視のものを再創造させる糸口を提示します。ある物体の想像上のスケールが、実際の存在を往々にして上回るのです。Nanzuka Undergroundに展示される今回のインスタレーションは、ギャラリーという物理的空間と、そこに置かれる物体(黒色の立方体)の限界を探ろうとする試みです。空間の境界に挑みかかる立方体は浮揚しているように見え、ギャラリー内を通過する鑑賞者に「運動」を示唆します。一方、併せて展示されるプリント作品シリーズは、平坦な表面の神秘的次元性を想起させるでしょう。
ゲルマンは、今回の作品について次のように語っています。
「この作品が彫刻なのか、純粋な形状の対立なのか、あるいは知覚における実験なのか、アイロニーなのかなどといった定義づけや分類には興味がありません。言葉による説明は控えておきます。私にとってこの作品は、美に関するものなのです……」
アレクサンダー・ゲルマンは、ニューヨークを拠点に活動するメディアアーティストです。世界各地で広く発表されている作品は、プライベートコレクションのほか、スミスソニアン博物館、ニューヨーク近代美術館、フランス国立図書館などのパーマネントコレクションにも加えられています。
ゲルマンは様々なメディアを自在に駆使し、アート、科学、政治、大衆文化の境界線に挑みつづけています。シンプルにして完璧な形態に裏付けられた作品は、複雑な概念を豊かに内包し、そこで言及される哲学的な本質は、観賞者の解釈次第で様々な文脈を暗示します。
Opening Reception
日時:2007年2月2日(金)20:00〜22:00
After-party at Soft
日時:2007年2月2日(金)22:00〜29:00
まだコメントはありません