セリーヌDISPLAYSTHETICSは、変化自在な美学により表参道のセリーヌ旗艦店をハイブリッドに変身させます。ラグジュアリー・ディスプレイの論理を大胆に書き換え、item idemが複合的インスタレーションを展開します ― ハプニングと予想を裏切るシナリオにそって、日常的なオブジェや家具など様々なアイテムが売り場に置かれていきます。
東急ハンズの商品だけをつかって作られたこの洗練された空間は、ハイブリッド(混成的)な場所といえます。快適なサロン、ライブラリー、プライベートオーディトリアム、あるいはミニ・クラブ等の要素が組み合わされたマルチプレックスです。
様々なアクションが意味を求め、またこれまでにないコミュニケーションを求めて新たに生まれ変わっていくことで、交差する領域のなかに、こうした構造の衝突が引き起こされるのです。環境、状況、瞬間は、消費文化の詩的広がりによって、様々な表現形態をとりはじめます。
デザインとモードを媒体として活動するフランスのコンセプチュアル・アーティスト/デザイナーのitem idemは数年来、「関係の美学」に基づく独創的な企画と鮮烈な作品とを展開しています。住宅が一時的にプライベートフォトスタジオになったかと思えば、アートギャラリーはエスニックの高級レストランに、研究室はアーティストやミュージシャン、そして科学者のための海賊放送ミニステーションへ。これらがitem idemによる偽造オプションの一例です。まやかしの偶然が演出され、アーティストとパフォーマー、そして招待誌が相互に作用しながら、さらなる高揚へと誘います。
Caniche Courageのつかの間の現代アートセンターから、一週間ほどつづき大好評だったLovelessのウィンドーを使ってのBernhard Willhelm のブティックin Tokyoまで、
item idemはパフォーマンスを通して、商業的環境をオートクチュールの聖堂へと変えてみせました。高級ブティックの常なるスタイルを断ち切るように、東京のセリーヌも、トラディッショナルなディスプレイとは正反対の顔をみせ、日常的にしてサブリミナルな、遊び心に富んだ姿をあらわすでしょう。東急ハンズの商品がちらばる迷路の中に全ては再構成され、かりそめの積み木ゲームが登場するのです。
一新されるコンセプト。item idemのアプローチを語るには新たな概念自体が求められるでしょう。彼のアイデンティティーは「コマーシャルの科学」、「プロモーションの聖職」、あるいは「ショーウィンドーの魔法」や「ディスプレイの鍍金工」の狭間に、位置するといえます。
こうした自身の混成体の美学を海外へも広めるべく、item idemは、Michel Gaubert、Loris Gréaud、Terence Koh、Bruce LaBruce、Karl Lagerfeld、Nagi Noda、Kevin Spacey、Bernhard Willhelm、Tobias Wong等、多くの人物とコラボレーションを行っています。
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