エプサイトギャラリー(epSITE)上原ゼンジは、たえず写真をとおして、飽かず視覚の実験を試みつづけている、なんともいえず、おもしろい写真家である。彼の実験台では、うずらの卵がもうひとつの地球に、透明クラゲが宇宙的遊泳体に変貌し、透過光にさらされた枯れ葉はミステリアスな色と怪しいディテールの塊になる。それだけではない。レンズもみずから作ってしまう。しかもどこにでもありそうな、100円ショップでも買えるような材料で。それらのレンズをコンパクトデジタルカメラに取り付けて撮影した、花やキューピーや街は、キッチュで可愛くてちょっぴり怖い。さらに、写真画像のレタッチにも詳しい。本を一冊書き上げてしまうほどだ。夢幻にひろがる空想世界と身体的な現実が、写真のなかに奇妙なバランスで融合する。虚と呼ぶにはずっしりと重く実というにはふわふわと軽い。いったいこの人の頭の中はどうなっているんだろう…ふしぎの宇宙への旅。12月5日~、エプサイト。イメージの扉の鍵を開けてお待ちいたします。
本展は、二つのパートによって構成されます。
【ふしぎの劇場】上原ゼンジのミクロとマクロをいきかう特異な視覚世界を、大判プリントに拡大してご紹介いたします。
【キッチュフォトSTUDIO】手製のキッチュレンズをデジタルカメラに取り付けて見たコンパクトカメラによる作品を、実物とともにご紹介いたします。
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