unseal contemporary鴨下容子の第三回目の個展となります。
鴨下は単なる風景画や、心象風景、また怪物たちが潜むアニメ画ではなく、また墨絵でもなく、ある意味それらの要素をすべて含む独特の作品を生み出しています。その独特の絵画世界がどこから来ているのか考えてみるのですが、たぶんそれは作家が、記憶の痕跡が刻まれた自らの内面、感情の襞を丁寧になぞりながら、不安と恍惚の間でこころが安定していく一つの形(イメージ)、ひとつの調和的な旋律をつかみとろうとしているところから来てているのではないかと思います。だから作品には対極にある不安や恐怖と歓喜、恍惚とが共存しています。決して声高に何かを伝えようとするスタイルの作品ではありませんし、作家はどちらかといえば限られた狭い平面を得意としていますが、作品の密度は高く、見るたびに違った相貌、違った「風景」を見せます。近作では技術的な進歩に加え、作品が一段と深みを増しています。
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