佐倉市立美術館アーティスト
浜口陽三, 南桂子, 福井良之助, 深沢幸雄, 池田満寿夫
就学期を千葉県銚子市で過ごした浜口陽三(1909年-2000年)は渡仏後、古典的な銅版画技法「メゾチント」に独自の解釈を加えることで自分の表現を確立してゆきます。その静謐で詩的な作品は1957年の第4回サンパウロ国際ビエンナーレ展において版画大賞を受賞するなど、国内外で高い評価を受けました。
浜口と共にフランスへ渡り、後に妻となる南桂子(1911年-2004年)は当初、作家・壺井栄らの知遇を得て童話を書いていたこともあり、詩情豊かな世界を描いています。童話から抜け出たような少女の顔は一見無表情にも見えますが、秘められた想いのようなものが感じられ、見る人のこころの奥に語りかけてくるようです。その作品は1957年にはニューヨーク近代美術館のクリスマスカード、翌1958年にはユニセフ(国際連合児童基金)のグリーティングカードに採用されました。
本展では、国際的に活躍した2人の銅版画家の代表的な作品を中心に展示いたします。そこに同じく国内外で活躍し、戦後版画の隆盛を支えた作家である、福井良之助(1923年-1986年)、深沢幸雄(1924年-)、池田満寿夫(1934年-1997年)、の作品を交えてその特色を比較し、版画の魅力について考えてみようというものです。
[画像: 浜口陽三 「暗い背景のぶどう」 (1961) メゾチント、紙]
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