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斉藤智史 「めぐるる」

ギャラリー舫
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アーティスト

斉藤智史
齊藤智史は、大学卒業後故郷である長野県佐久市に戻り、高校の美術教師の傍ら作品を制作している彫刻作家である。

2006年より制作を続けているシリーズ作品「うえきのつぶやき」は、出荷されるために根元を麻布でくるまれた植木の姿を木彫により表現したものである。齊藤の父親が造園業を営んでいることから、幼少より出荷される植木を見つめてきた彼は、植木のひとつひとつに魂を感じ、“管理される存在から自由になりたい”というつぶやきが聞こえてきたのだという。材料となる木はくすのき、ひのき、けやきなど多種にわたり、鑿の跡を残した力強さと相反する愛らしい小動物を思わせるようなフォルムが特徴的である。

「記憶と心身に残る感覚を頼りに、ただひたすら魂からの自由を目指し、祈るように彫る。」
作品は現在100体にも及ぶが、毎日必ず何時間かは制作するという姿勢は、まるで仏像を彫る修行であるかのようだ。

初の個展となる今回は、展覧会のタイトルを『めぐるる』とした。本展では、前述した「うえきのつぶやき」シリーズ作品と共に、「帰る日」というタイトルの牛と馬を表現した作品も展示する予定である。これは、お盆に故人の霊魂がこの世とあの世を行き来するための乗り物として用意される、精霊馬と呼ばれるきゅうりやナスで作る動物をモチーフとして作られた木彫作品である。古くから人々の思いを伝えてきた風習を、現代的に表現した作品だと言えよう。

これら齊藤の作品は、様々な自然物が年月とともに朽ちて、新たに違う何かに再生するという自然のサイクルや、先祖から代々今に引き継がれる人々の気持ちといった、あらゆるものの連鎖を表現している。その世界観は現代に生きる我々のDNAを覚醒させ、懐かしい世界へと誘ってくれるのである。

[画像: 「うえきのつぶやき」 (2009)]

スケジュール

2009年10月5日(月)〜2009年10月17日(土)

開館情報

時間
12:0018:00
休館日
日曜日
最終日は17:00まで
入場料無料
展覧会URLhttp://www.g-beaux.jp/pages/exhibiton_j/091005.html
会場ギャラリー舫
http://www.g-beaux.jp/
住所〒104-0061 東京都中央区銀座3-9-4 第一文成ビル3F 302
アクセス東京メトロ日比谷線東銀座駅より徒歩4分, 東京メトロ銀座駅B2出口より徒歩5分
電話番号03-3546-0555
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