LIXIL ギャラリー 1 & 2白地に赤い水玉模様のワンピースが空中に浮かんでいる。とつぜん、コトン!とワンピースが振動し、10 センチほど落下する。ふとその下を見ると、赤い小さな点々が降り積もり、散らばっている。まるで水玉模様 がワンピースからパラパラと振るい落とされて、転がっているかのように・・・吉村熊象は、日常のモノや出来事の中にひそむ無意識な感覚や既成概念を、ウイットに富んだ手法で軽や かに転換して見せます。インスタレーション「Dressing Down」では、モーターで振動させたワンピースの下 に赤い水玉を散乱させることで、可愛らしいイメージが一転して事件を感じさせるような情景をつくり出し、 イメージの拠る概念の不確かさを表現しています。「祝日ワンピース」は4.5mの長さの白地に赤い水玉のノースリーブのワンピースで、拡大されることで休 日の楽しさが増幅されたかのような明るく爽快な作品です。この作品もたくさんの日本国旗が振られている場 面からインスパイアされ、実は国旗をはぎ合わせることでつくられています。 ひまわり畑写真のジグソーパ ズルのピース1枚がくるくるとモーターで回転すると、虹のような残像が残る「虹のレシピ」。人間が捉えた 風景のスケールがダウンして、切り刻んだピースの中に新たな小さな風景が生まれます。蟻の目で見たひまわ り畑は、と考えてつくられた作品は、盛夏の太陽や空気が凝縮して、スケールダウンしても変わらないことを 感じさせます。大学の工学部でデザイン文化計画を学んだ吉村は、当時の万人に受け入れられるためのデザインの考え方に 疑問を持ち、美術作品をつくりはじめます。ガラスを学んだ後、京都芸大大学院へ進み、無意識に見過ごされ ている認識に光を当てたいという一貫した視線で、ユーモアと透明感あふれる作品を発表してきました。今点 では、「Dressing Down」、「虹のレシピ」ほか新作を展示する予定です。ぜひ会場でご覧ください。
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