イタリア文化会館 東京イタリアでは、20世紀初頭に、映画製作が本格的に始まって以来、輝かしい映画の歴史が刻まれてきました。戦後の社会を鮮やかに映し出したネオレアリズモの映画や、それぞれ独自の世界を創り上げ、黄金時代を築いたヴィスコンティやロッセリーニ、フェリーニ、アントニオーニといった巨匠の作品は誰もが知るところです。また、イタリア式喜劇の伝統は現在にいたるまで脈々と受け継がれています。
こうした華々しい映画の歴史は、作品を彩るポスターやグラフィックアートの歴史でもありました。第二次世界大戦直後から活躍したエルコレ・ブリーニやアルナルド・プッツ、イラストレーターとしても多くの作品を残したアヴェラルド・チリエッロ、フェリーニ監督作品を多く手掛けたミロ・マナラなど、優れた映画ポスター作家が輩出しました。
この度、イタリア文化会館では、ゴールデンウィーク恒例となったイタリア映画祭の10周年を記念して、こうしたポスターを紹介する「Sogni di carta – Papaer dreams イタリア映画ポスター展 1938-1990」を開催することになりました。
視覚に強く訴えかける映画のポスターは、時には、まだ見ぬ映像に思いを駆り立て、時には、かつて見た作品を記憶の底から呼び起こします。つねに映画作品とともにあり、銀幕のスターや名場面などを描いてきた多くのポスターは、単なる上映作品の紹介にとどまらず、映画を作る者、見る者の夢に満ちた、まさに「ペーパー・ドリーム」と言えます。
本展では、イタリアの収集家、アントニオ・ベッタニーニのコレクションのなかから、「ブーべの恋人」(1963年、ルイジ・コメンチーニ監督)や「フェリーニのアマルコルド」(1974年、フェデリコ・フェリーニ監督)、「ニュー・シネマ・パラダイス」(1988年、ジュゼッペ・トルナトーレ監督)など日本でもよく知られた作品のポスターをはじめ、日本未公開作品のものも含め、1938年から1990年までのオリジナルポスター約70点を展示します。
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