GALLERY SPEAK FOR1995年に渡仏し、パリでフォトグラファーとしての基盤を築き上げたオオシマタカオ氏。その後、東京とパリというかけ離れた2つの都市を自らの「個」の力でつなぎ留めながら活躍し続けています。
その彼をずっと魅了してきたのが、ポートレートとアーバンランドスケープ、この2つのかけ離れたモチーフでした。カメラを手に間近で見えてくるヒトの生々しい動物的なまでの個性の深みは、ポートレート撮影の醍醐味であり、片や、古来から宗教建築がヒトの業の小ささを教え説いてきたように、ヒトは環境の一部分という覚醒を与えるのが、アーバンランドスケープの妙味です。彼は、ある雑誌でのフォトストーリー制作をきっかけに、この「真逆なフォルムの対比」にのめり込んで来たのです。そこには、内面作用と外面作用、有機物と無機物など、様々な対比をめぐる思索の宙が横たわっています。
本展はまさにそのテーマのひとつの結実となるものです。「U FACE」とはUrban Faceの意。都市と人、その風貌の対比やリンクを試みるダブルスケッチを意味します。ポートレートは彼が東京とパリで出会ってきた俳優たちや映画監督、デザイナーやDJなど、モノクロームで撮りためてきた中でセレクションされた約17点。ランドスケープは東京とパリのグラフィカルなカラー写真、約16点です。
異文化の間を行き来しつつ、膨大な量の人物との対峙を続けて来た、オオシマ氏だけが写真で綴れる「私的な都市ノート」は、多くの人々へ甘美な挑発をしかけてくれるでしょう。
まだコメントはありません