Gallery Momo Ryogoku大坂の作品は、浮世絵の技法を版画から水彩に至るまで援用、衣装や小物、さらに背景に至るまで日本的な様式と文様をリアルに描き、古風でありながら艶やかな半面、描かれる人物は作家と等身大、その内容とともに極めて現代的なテーマを内包しています。制作にあたっては言葉をモチーフにし、言葉から想像される場所や人物からひとつの物語を紡ぎ、そのワンシーンを切り取って描きます。作品に添えられた言葉や物語は、見る人の解釈を限定させる危険性を持っていますが、大坂作品の特質はそこにこそあり、言葉が作品の補完のためにあるのではなく、創造のためにあることで、作品の一部と考えるべきかも知れません。今般の震災は、大坂にとってもしばらく制作に向かえないほどの衝撃を与えました。しかしそんな過酷な状況を経てもなお淡々と日常を生き抜く人間の、その姿が懸命であればあるほど、どこか滑稽で間が抜けている健気な姿に、限りない愛情を抱き、自身もいつの間にか励まされてもいるようです。今展では 、そうした水彩作品や版画など新作約15点ほどを展示する予定です。
[画像: 大坂秩加 「兎に生まれても亀の皮をかぶる」(2011) メディア 900 x 3000mm]
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