第一生命ギャラリー今回は「VOCA展2005」VOCA賞受賞作家、日野之彦の個展を行います。
1976年に石川県輪島市に生まれた日野之彦は、2001年に筑波大学大学院芸術研究科を修了。これまでに、青木繁記念大賞 (00年)、トーキョーワンダーウォール賞(03年)、VOCA賞(05年)など数々の賞を受賞してきました。その人気は日本のみならず、中国や台湾、韓国などを中心にアジア各国に広がっており、2010年2月には中国の上海美術館にて個展を開催。油彩やドローイングなど未公開の新作から過去の意欲作まで多岐にわたる作品を公開し、丁寧に細部まで描きこまれた人物像は現地で高い評価を得ました。
日野はこれまでに、虚ろに見開いた目に半開きの口、幼児的なポーズをとった言いようのない不安定な人物像や、動物の死体、肉、宝石など様々な質感のモチーフを数多く描いており、その作品世界は圧倒的な存在感を放っています。作家自身の内面から絞りだされた、祈りにも似た強い信念と緊張感が通貫したその作品からは、現代に生きる日本人ならだれもが抱えている社会への不安感や自身への狂気が感じとれ、鑑賞者の共感を強くとらえます。
この度の個展では、「春の人」というタイトル通り、華やかな、しかしどこか狂気が感じられる人物像を描いた作品を中心に、3mを超える大作を含む油彩約6点とドローイング数点を公開する予定です。近年は海外での発表が多かった為、この度の個展は日本の皆さまに日野之彦の近作をご覧いただく絶好の機会となります。2005年にVOCA賞を受賞した日野の新たな挑戦とその最新作をご鑑賞いただけましたら幸いです。
【同時開催】
なお本個展は、上野の森美術館ギャラリー「日野之彦 - そこにあるもの」との同時開催となります。こちらは、肉やカツラ、宝石等、質感の異なるモチーフを描いた意欲作を中心とした展示となる予定ですので、あわせてご覧いただくことで日野之彦の世界をより重層的に体感いただけることと存じます。
[画像:「花の匂い」, 2010, oil on canvas, 72.8 x 72.8cm]
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