ギンザ・グラフィック・ギャラリー1960年代、70年代と、グラフィックデザイナー、イラストレーターとしてその強烈過ぎる個性を思う存分に振りまいた横尾忠則。81年に画家に転向してからも重層な世界観は変わらず、国際的にはますます活動の幅、拠点ともに拡げていきました。誰にも真似ることのできない「横尾忠則」という唯一無二の存在。2010年代のいまも創作意欲が衰えることはなく、貪欲なまでに、しかしごく自然体で、未知なる世界に挑み続けています。
ポスター、絵画と多作な横尾氏の作品は、これまでにも国内外で展覧会という形で披露されてきましたが、今回ギンザ・グラフィック・ギャラリーでは、横尾氏がデザインした本や雑誌にフォーカスします。本の中身を強烈に印象づける装幀や、書き文字が躍る雑誌表紙など、奔放とも思える横尾デザインも、実は確固たるグラフィックデザインやタイポグラフィの礎の上に成り立っており、造本のあらゆる側面が実に緻密に計算されて、創りあげられます。
本展では横尾氏によるブックデザインの妙技を、完成された本のほか、アイデアスケッチ、版下、指定紙、校正刷りなどとともに紹介します。手にとって、間近でじっくり楽しむ本の中に繰り広げられる横尾コスモス。ページから溢れ出んとするエネルギーを感じることのできる、横尾氏初のブックデザイン展となります。
[関連イベント]
「ギャラリートーク」
日時: 11月7日(水) 16:00〜17:30
出演: 横尾忠則、南嶌宏(美術評論家、女子美術大学教授)
会場: DNP銀座ビル3F
入場無料 要予約 定員70名
※10月下旬より予約申込み開始
[画像: 横尾忠則]