旧平櫛田中邸古い家が残る。それは経過した時のまぎれもない証であり、その事実を投げかけてくる。この世界の現実の姿だ。普通の家屋に彫刻が置かれる。しかしながら、ここは空っぽの箱ではなく、彫刻家の日々の営みが散りばめられた場所であり、私たちの暮らしと地続きにある非日常のような日常が溶け込んだ場所だ。影響し合う関係を丁寧に見つめ、触れること、そこから何を抽出できるかが私たちの課題となるだろう。日常のすぐ隣に創造の在りかはある。「アトリエの末裔あるいは未来」展は東京藝大木彫室で制作している大学院生と教員を中心に2006年から2015年まで10回に渡り開催されてきました。長きに渡り藝大彫刻科で教鞭を取られた深井隆教授の退任記念展に合わせ、招待作家に舟越桂氏、保田井智之氏、金巻芳俊氏を迎え「EXTRA」として開催いたします。
出展作家: 金巻芳俊、舟越桂、保田井智之、赤穂進、稲垣慎、猪俣友莉、伊如、大竹利絵子、加々見太地、亀谷さつき、川口佳緒里、北山翔一、笹野井もも、澤村崇太郎、周胤君、鈴木友晴、高嶋啓、張龍、成田麻美子、野村絵梨、深井隆、候柳依、丸山太郎、森淳一、山口桂志郎、ユソラ、楊運臻、吉野俊太郎