原宿ROCKETにて2015年に開催した初個展「暗室から宇宙へ」に続き2回目となる板谷麗の写真展「Before Becoming a Dish」を開催します。今回は、食材とされる生き物から得られる「2つの喜び」をテーマに撮影した作品群を発表。季節を感じ、鼻に抜ける香りを想像しながら料理を決めていく際の「能動的な喜び」と、食材とされる生き物が持つ興味深い形状と美しさに感動する「受動的な喜び」。食材とされる生き物のポートレートに、実際に作った料理名と季節をタイトルとしてつけることで、それらの喜びを表現しています。前回の展示後、文化や生活環境が違う方々にもより楽しんでもらえるものをと、食文化を軸に「生き物としての食材の美しさ」をメインコンセプトとして取り組んできた彼女。「どんな生き物を、どのように食するのかというのは、とても個人的な記憶と好みの話であり、その国の風土、季節、文化に関わること。そして人間以外の生き物の時間を知る事でもある」と考える彼女が、ひとつひとつの食材にまっすぐ相対してきた視線を作品から感じることができます。見つめる食材そのものの美しさや、食材から想像し知ることができる自分自身の嗜好やバックグラウンドを、目と心で味わってください。
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