事実を基にしながらもSFとも感じる詩的な物語へ昇華し、映画と美術の中庸を実験的に探る作家・中村壮志の映像に同世代のミュージシャン・オカモトショウ(OKAMOTO’S)、JAN URILA SAS( jan and naomi )が映像に合わせ即興的に演奏を行う二日間のみの夢幻の展覧会が、原宿VACANTで開催されます。ヨハネス・ケプラーの「夢」に着想を得た中村の本作は、実際に月に見立てた土地まで役者を連れていく映像と、月を目指す夢や、過去の記憶などの事実であろうイメージがそれぞれスクリーンで上映されます。本当に見た夢の話や対話をもとに、フィクションシーンと混在させながら撮影や編集が進められ、それらの物語のように組み立てられた映像と、生演奏、テキストなどのパフォーマンスを通して、複数的な時間を描く実験です。また、冒頭では中村の新作である映画の光を使ったシリーズが流れ、最初のSFと言われるサイレント映画『月世界旅行』の上映時間14分の光の映像に、生演奏で音がつけられ夢幻の物語へと導きます。
会場: 2F
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