[画像: 横尾忠則 タマ、帰っておいで 006 玉川病院にて 2014 acrylic on canvas 38 x 45.5 cm]

横尾忠則 「タマ、帰っておいで」

西村画廊
終了しました

アーティスト

横尾忠則
西村画廊では、2020年11月6日(金)から12月19日(土)まで、横尾忠則の個展『タマ、帰っておいで』を開催いたします。

1936年兵庫県に生まれた横尾忠則は、1960年代、傑出した才能を持つグラフィック・デザイナーとして頭角を現し、また絵画、映画、文学、音楽をはじめ他分野においても輝かしい存在感を発揮するなど、文字通り時代の寵児となって日本の前衛文化を牽引しました。土着性、暗喩、エロティシズム、氾濫する無意識や目眩く色彩が驚くべき親和力で結びつき、不穏なまでに並外れた創造性が勢いよく噴出した横尾の作品は、モダニズム一辺倒だった当時のデザイン界の閉塞状況を刷新し、彼の登場を分水嶺として、日本のポップ・カルチャーは決定的な変異を遂げました。

1969年に第6回パリ青年ビエンナーレ版画部門でグランプリ、1972年にはニューヨーク近代美術館で現存のグラフィック・デザイナーとして初の個展を行うなど、早くから国際的にも高い評価を獲得してきた横尾は、それ以降も国内外で多数の展覧会を開催し、名実共に日本を代表する美術家として活躍してきました。1980年にニューヨーク近代美術館のピカソ展で啓示を受けてから以後は、創作活動の重点を絵画制作へと移し、今日まで質量共に驚異的な絵画作品を生み出し続けています。
横尾の絵画には、主に、彼自身の生い立ちや関心など私的な事柄を中心に、生と死、夢と 現 、日常と非日常が明確な境界なく描かれ、幼児性、エロティシズム、暗喩、引用、反復、諧謔が豊穰に渦巻き、時代の精神が普遍的な高みの内に濃密に立ち現れています。また、まるで自身の内側に森羅万象があって、画家はその源泉に筆を浸すだけでこの世界の秘密を描き取ることができるかのように、それらの絵は無尽蔵の鉱脈を想起させる様々な意味や謎を内包しています。

本展では、2014年に亡くなった横尾の愛猫タマを描いた絵画作品、約90点を一堂に初公開します。
横尾は猫という存在について、「アーティストのミューズであり、美の化身であり、アーティスト自身でもあり、アーティストが本来備えていなければならない性格をすべて持っている」*1 と語ります。「人間臭いし、情がある」*2 猫だったと横尾が述懐するタマは、あるときから野良猫として横尾家の裏庭に居着くようになり、以来15年間、同じ屋根の下で暮らしました。タマがこの世を去った2014年から今年2020年にかけて描かれたこれらの連作は、「生まれ変わったら、また一緒の家族になろう」*3 というタマへの想いを胸に、横尾が彼女の生前の写真を元に制作したもので、率直に描写された何気ない瞬間の数々からは、タマに対する愛や両者の間に流れていた親密な空気が鮮明に伝わってきます。

稀代の美術家であり、愛猫家である横尾忠則が、6年の歳月にわたり亡きタマへ捧げたレクイエムに、どうぞご期待ください。

*1, *2 『ひととき』(ウェッジ社)2020年1月号
*3 『週刊読書人』2014年6月6日号

AD

スケジュール

2020年11月6日(金)~2020年12月19日(土)

会場の開館情報

10:3018:30
月曜、日曜、祝日休館
入場料無料
展覧会URLhttp://www.nishimura-gallery.com/exhibition/2020/Yokoo_Tama2020/Yokoo_Tama2020.html
会場西村画廊
http://www.nishimura-gallery.com
住所〒103-0027 東京都中央区日本橋2-10-8 日本橋日光ビル9F
アクセス東京メトロ銀座線日本橋駅B4出口より徒歩2分, 東京メトロ東西線日本橋駅C4出口より徒歩2分, 都営浅草線日本橋駅D4出口より徒歩2分, JR東京駅八重洲北口より徒歩8分
電話番号03-5203-2800

AD

AD