[画像: Takuro Tamura_Asphalt and Bouquet of Flowers in an Earthenware Vase_2021_Asphalt, MDF, UV print, FRP, thermoplastic road marking tape, aluminum frame_182.8 x 123.7 x 3.0 cm]

田村琢郎 「5W<1H」

MAKI
終了しました

アーティスト

田村琢郎
このたび MAKI Gallery では、田村琢郎の弊社で初めてとなる個展「5W<1H」を開催いたします。ペインティングと立体作品から構成される 50 点を超える新作を、表参道ギャラリーにてご紹介いたします。

5W1H とは一般的に、W を頭文字とする5 つの英単語である Who(だれが)、When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、そして How(どのように)を指し示す言葉で、あらゆる状況下で問われるベーシックかつ根本的な要素です。中でも田村にとっては取り分け “How(どのように)” が重要であり、この考えは彼の作品制作へのアプローチにも結び付いています。

本展では “ 作品にどのように付加価値が与えられるのか? ” という問いから生まれた田村の新シリーズである「Sold Painting」を初披露します。展覧会やアートフェアで、売約された作品に付けられる赤いステッカーは、恐らく最も単純明快な価値の指標です。会場で複数の赤いステッカーが貼られている様子を見た人は誰でも、作家とその作品は大変価値があるに違いないと早々に信じ込むでしょう。この現象に惹きつけられた田村は、赤いステッカーが貼られたキャプション自体が、作品そのものよりも印象的なのではないかと考えます。田村は、架空の作家名と作品タイトルを特徴としたキャプションから成るグリッドによってこの概念を追求し、鑑賞者にアート作品とその価値を評価する方法について改めて思索することを促しています。

この新作に加えて田村は、今年の初めに MAKI Gallery 天王洲 I で開催したグループ展で発表した 2 つのシリーズ、アスファルトペインティングと「Lovers」の更なる発展を提示しています。彼の「Lovers」シリーズは、カーブミラーを構造的に組み替え、擬人化されたような佇まいを見せています。この鏡の彫刻は前回の展示では自立していましたが、今回壁面へと移行し、ひとり物欲しそうな孤独な鏡は憧れを抱きながら恋人たちを見つめています。

道路標示を含む鋪装の一部を再現した田村のアスファルトペインティングは “ 私たちのインフラに不可欠であり、世界規模で広く認知されている道路をどのようにして芸術作品にできるか? ” という問いを投げかけています。各作品のタイトルにある座標が示すように作家自身が訪れた場所の道路を、実際に舗装で使われる材料を用いてすべての標示や擦り傷までも再現しています。また、田村はアスファルトを使用し続けていく中で、地面のその下について考えるようになりました。“ もし道路が舗装されていなかったら、どんなに多くの植物が育っていただろうか? ” 作家は 100 年以上も前に作られたパブリックドメインの花の静物画や風景画を取り入れ始め、上からアスファルトを重ねました。そして自然による繫栄の可能性をさらけ出そうと、アスファルトを部分的に削り取っています。これら作品で田村は、俯瞰で見た道路と正面から見た風景という二つの視点を一つの絵画に組み込もうと試みています。「Street Flower Pot」シリーズでは、アスファルトのベッドから成長する造花を、落書きで埋め尽くされたプランターが支えている様子を表現し、アスファルトと自然の関係、そして持続性が時にどういった成果を収めるのかを探求しています。かつて田村はアスファルトに覆われているにもかかわらず、道路の小さな伱間から成長を続ける植物に驚かされました。同様に、落書きが路上で永続的に存在し、根絶させるための惜しみない努力に反しては粘り強く再び現れ、増殖していく様子を田村は観察しました。本作品を通して田村は、鑑賞者にこのような日常にある執拗や忍耐への気付きと祝福を促しています。

“How(どのように)” へと絶え間なく焦点を当てることで、田村はクリティカルな視点で自身の存在を考察し、結果として鑑賞者に周囲をよりよく見つめるよう働きかけています。“ 集団意識をどのように捉え、今の時代の価値観を作品へ組み込むことができるのか? ” 田村の芸術実践はこのような問いに突き動かされ、この問題にかかわる田村独自の観察と解釈の領域を継続して広げています。ぜひこの機会に田村作品の過去最大級となるプレゼンテーションを会場にてお楽しみください。

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スケジュール

2021.10.09(土)~2021.11.10(水)

会場の開館情報

11:30 ~ 19:00
月曜,日曜休館
展示期間以外は不定休
入場料無料
展覧会URLhttps://www.makigallery.com/exhibitions/5598/
会場MAKI
https://www.makigallery.com/ja/
住所〒150-0001 東京都渋谷区神宮前4-11-11
アクセス東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線表参道駅A2出口より徒歩2分、東京メトロ千代田線・副都心線明治神宮前駅5番出口より徒歩6分、JR山手線原宿駅東口より徒歩10分
電話番号03-6434-7705

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