s+arts遠藤学の作品は、絵巻や物語絵を想起させるような背景に、ボールペンの細密画で描かれた動物や樹々が凛とした表情で現われます。数年前に独学で本格的に絵画を始めて以来、その巧みな技術と繊細な感覚から生まれる力強くも美しい作風で、近年人気が上昇しており、周囲から期待を集める作家の一人です。
「人も動物も植物も物も全ては原子の集合体。山も離れて見れば苔(こけ)の様であり、その苔も近くで見れば山の様で全てはある意味において森だと思っています。動物を通して森や自然の持つ寛容性、循環性、非常性、そして美しさを表現できたらと思っています。」---遠藤学
このように語る遠藤の作品は、確かに森に広がる苔のように、一つ一つの要素が境目なく繋がり、気づかぬうちに異なるモチーフに変化していることが多く見受けられます。例えば、動物として見ていたものが、あたかもそれが彼らにとっては普通のことであるかの様に自然に雲や植物と一体化しているのです。優しくも厳しく、相反する様々な表情を持ち合わせる自然界のエネルギーを、様々な動物の姿を軸に繊細なタッチで美しく表現しています。
本展「Spirits Planter IV」では、3年前の初個展から続く第四弾として、引き続き、遠藤の作品制作の根底を模索する形で新作群を発表いたします。箔を使った作品や、支持体となるパネルの地を敢えてそのまま残すことで奥行きを出す方法、モチーフと背景の新たな組み合わせなど、より一層自身の表現技術を発展させて挑む展示となっております。
魂を吹き込むかのように制作される遠藤学の力強い新作群を、ぜひご高覧くださいますようお願いもうしあげます。
会場: Room1
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