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河合ひかる + 鴫原夕佳 「Boarders」
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河合ひかる + 鴫原夕佳 「Boarders」
WALLA
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アーティスト
河合ひかる、鴫原夕佳
今日ほど、境界というものが可視化された時代が過去にあったでしょうか。2020年のCOVID-19の流行に伴い、WALLAも展覧会やイベントなどの開催において、人同士の接触のあり方について考えざるを得ませんでした。今では普通となってしまったマスクやビニールカーテンも、感染の原因となりうる飛沫以外のあらゆるものを同時に遮断しているということは、本展「Boarders」にとっても、分かち難い事項であったかもしれません。
展示者である河合ひかると鴫原夕佳によって持ち込まれた本企画は、そのタイトルにも示唆されるように、複数の境界について検討される展覧会です。共通のモチーフとして「海」が挙げられる本展の試みを、展示者の二人は「サーフボードの“役割”を空間に拡張してみる」と説明します。ここでいう“役割”とは、必ずしもサーフィンの目的でもある「波に乗る」というポイントだけを指すわけではありません。 たとえば、この春の武蔵野美術大学卒業制作展において、人の名前にまつわる分断と接続について注目する映像作品を発表した河合にとっては、サーフボードの“役割”とは言わずもがなその6文字自体にも該当します。一方同じ卒業制作展において簡素かつ匿名的なインスタレーションを介して、空間上を通り抜ける微かな往来の存在に注目した鴫原からしてみれば、紡錘形の板材が喚起する豊かな「海」の幻想こそが、まさにサーフボードの“役割”が為したものだとも喩えられるかもしれません。このように本展においてサーフボードとは、海面上と海面下との狭間を駆け抜ける様子を最初の手掛かりとしながらも、ほかにも複数の境界上で揺蕩う、頼りない板切れ/行き場のない者たちの一時的な拠り所として機能します。
ところで、ここまで境界という言葉を使っておきながらも本展は「Border」(=縁、境界)とは名付けられておりません。本展の名は「Boarders」、日本語訳すれば「寄宿するものたち」。これが展示者である河合と鴫原とを含むものだとすれば、この企画がWALLAという場に持ち込まれたその時から……すでに彼らの思惑は始まっているようなのです。
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スケジュール
2022年4月29日(金)〜2022年5月15日(日)
開館情報
休館日
展覧会・イベントによって異なります。
備考
開廊時間 10:00〜17:00、5月2日・5月9日から5月12日は休廊
入場料
無料
展覧会URL
https://walla.jp/upcoming/boarders/
会場
WALLA
https://walla.jp/
住所
〒187-0042 東京都小平市仲町615-29
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アクセス
西武多摩湖線青梅街道駅より徒歩10分、西武多摩湖線一橋学園駅北口より徒歩10分、JR武蔵野線新小平駅より徒歩17分
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