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吉田桃子 「Pit Lo Ssence」

myheirloom(マイエアルーム)
終了しました

アーティスト

吉田桃子
3331 Arts Chiyoda内にあるギャラリー、myheirloomにて、大阪を拠点とするペインター、吉田桃子の都内ギャラリーでは初となる個展【Pit Lo Ssence】を開催する。吉田は音楽を聴いているときの高揚感やそこで頭に浮かぶ映像的なイメージを絵画の形式に変換し閉じ込め、鑑賞者と感情を共有する装置を制作するアーティストだ。
 
制作の手法としては、まずそれぞれのシーンの舞台装置となるマケットやマネキンを加工したオリジナルの人形を作ることから始め、自作したマケットや人形を動画で撮影し、更にその映像内から最も相応しい1コマを選出し、絵に描き起こすという、非常に複雑かつ手間のかかる工程を踏んでいる。
必要に応じて映像を取り直しを繰り返し、より理想的な1コマを得るべく、映画監督さながら理想のカットを追い求める。記憶と現実の風景が混ざり合う舞台に自分自身、あるいは自身の親しい人からインスピレーションを得て生まれたキャラクターを登場させ「シーン」を演出していく。そして本シリーズの制作には一貫して透過性の高い薄い支持体を用いており、まるで登場人物たちが映画のワンシーンとしてスクリーン上に現れたかの様な表現を意識しているという。

本展で新たに展開するシリーズではより、その作品世界を広げるため、面識のないSNS上でのみ知っている人物や、自身より若い次世代のミュージシャンなどを積極的に取り入れ、あえて自己から遠ざけたところでの制作を試みている。そこには吉田の永遠のテーマでもある、音楽の「エモさ」を表現するべく、徐々に対象を自身とギャップのある新世代の人物象に切り替えることで、より忠実な感情の演出と、作品における自身の監督的な役回りをより強化する意図も含まれている。

マケット、映像、絵画の間を何度も行き来する過程でイメージは再構築され、最終的に半透明の巨大な布に投影されたかのように現れる絵は、もともと頭の中にあったものとは距離のある、作家の想像を超えたものとなる。「エモい」感情の視覚化を追求する吉田の作品群から、自身の若かりし頃に思いを馳せ、過去の記憶と重なり合うことで鑑賞者それぞれの音楽が奏でられることを期待したい。

スケジュール

2022年6月25日(土)〜2022年7月10日(日)

開館情報

時間
16:0019:00
土曜日は13:00〜19:00
日曜日は13:00〜18:00
休館日
月曜日、火曜日、水曜日
入場料無料
会場myheirloom(マイエアルーム)
https://www.myheirloom.info/
住所〒103-0011 東京都中央区日本橋大伝馬町11-10 西井ビル3F
アクセス東京メトロ日比谷線小伝馬町駅1番出口より徒歩4分、都営新宿線馬喰横山駅A2出口より徒歩5分、JR総武線馬喰町駅1番出口より徒歩6分
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