終了した展覧会・イベントです
[画像: アルブレヒト・デューラー 『黙示録』より《書物をむさぼり喰う聖ヨハネ》 1498年頃、1511年(ラテン語版再版、印刷本としての初版は1498年) 木版、活版印刷/紙]

「新収蔵版画コレクション展」

国立西洋美術館
終了しました
国立西洋美術館のコレクションの母体となった松方コレクションには、膨大な数の版画が含まれていたことが知られます。しかし、1959年の美術館開館に際してフランス政府から寄贈返還された版画は、ロダンやコッテなど26点にすぎませんでした。その後もしばらく、当館の版画コレクションはフランス近代を中心とした小規模な作品群に留まりましたが、1968年の山田智三郎の館長就任は、その性質に根本的な変化をもたらす契機となりました。山田の決断により、フランス近代美術の美術館として開館した国立西洋美術館は、中世から近代にかけてヨーロッパ各国で展開した美術を幅広く紹介する美術館へと変貌を遂げ、より広範な時代と地域を網羅する作品収集が開始されたのです。さらに、デューラー研究の第一人者で版画芸術を知悉した前川誠郎が1980年に次長、1982年に館長に就任したことも追い風になり、当館版画コレクションは徐々に充実していくこととなりました。

以降、地道な購入や篤志家の皆様のご寄贈を経て、当館版画コレクションは、2022年4月現在、寄託作品を含めて約4,500点を数えるまでに成長しました。近年は、西洋版画史のメインストリームに位置する作品群の拡充をはかるとともに、その周辺領域にも収集対象を広げています。

本展は、当館における近年の版画収集の成果をご披露すべく、2015年度以降の新規収蔵品より構成しました。時代順・地域ごとを基本に作品をグルーピングし、15世紀末から20世紀初頭まで、多様な版画表現を楽しんでいただけるよう配置しています。近世以前では、デューラーやレンブラントなど、当館が長年収集の中心としてきた巨匠たちのほか、デザイン案やアナモルフォーズ(歪像)など、やや趣向の変わった作品もご紹介します。一方、近代では、近年重要作の取得が続いた、ロマン主義や、ゴヤやマネ、象徴主義、ジャポニスムの流れをくむ作品群をご覧いただきます。今回の展示に含めることができなかった作品も多数ありますが、それらについては、近い将来の企画でご紹介していく予定です。また本展出品作の中には、松方家、早川家からご寄贈いただいた作品が含まれます。ご両家の皆様はもとより、これまで当館の版画収集を支えてくださいました皆様にも、この機会に改めて御礼申し上げます。

スケジュール

2022年4月9日(土)〜2022年5月22日(日)

開館情報

時間
9:3017:30
金曜日・土曜日は20:00まで
※入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌平日休館
年末年始休館
入場料一般 500円、大学生 250円、高校生以下及び18歳未満・65歳以上・障害者手帳提示と付き添い1名 無料
展覧会URLhttps://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2022collection.html
会場国立西洋美術館
https://www.nmwa.go.jp/
住所〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7
アクセスJR上野駅公園口より徒歩1分、京成線京成上野駅正面口より徒歩7分
電話番号050-5541-8600 (ハローダイヤル)
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します