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「『もの』からみる近世 『水滸伝ブームの広がり』」

国立歴史民俗博物館
終了しました

アーティスト

歌川国芳、葛飾北斎
中国の小説『水滸伝』は江戸初期に伝来し、漢学者たちの間で関心を持たれていましたが、岡島冠山(おかじまかんざん)による翻訳『通俗忠義水滸伝』(宝暦7~寛政2年・1757~90)の刊行や、より読みやすい挿絵入りの読本や草双紙化したものが出版されるなどして、次第に読者層を拡大していきます。舞台設定を日本に変えた山東京伝(さんとうきょうでん)の『忠臣水滸伝』、曲亭馬琴(きょくていばきん)の『傾城水滸伝』や『南総里見八犬伝』なども生み出されました。こうした大衆的レベルでの水滸伝ブームは浮世絵の世界にも波及し、文政(1818~30)末期に出た歌川国芳の錦絵シリーズ「通俗水滸伝豪傑百八人之一個(壱人)(つうぞくすいこでんごうけつひゃくはちにんのひとり)」は武者絵というジャンルの流行に大きな役割を果たします。

また『水滸伝』は、そのほかにも狂歌や見世物などさまざまな分野で題材とされただけでなく、そのイメージは、江戸末期の侠客や博徒を描く講談や浮世絵に重ねられていきます。このように『水滸伝』は江戸末期の大衆文化をかたちづくる豊かな土壌となったのです。

本展では、冠山訳『通俗忠義水滸伝』の他、『水滸伝』を扱った葛飾北斎ら浮世絵師たちの版本、あるいは『水滸伝』の豪傑たちを描く国芳らの錦絵、幕末の侠客物(きょうかくもの)への波及作などを展示して、江戸時代末期の大衆文化における水滸伝ブームの広がりを垣間見ていきます。

スケジュール

2022年8月3日(水)〜2022年9月4日(日)

開館情報

時間
9:3017:00
10月〜2月は9:30〜16:30
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は開館し翌日休館
年末年始休館(12月27日~1月4日)
※館内設備工事のため一部閉室する期間あり。詳細はHP要確認。
備考
8月15日は開館
入場料一般 600円、大学生 250円、高校生以下・障がい者手帳提示と付き添い2名 無料
展覧会URLhttps://www.rekihaku.ac.jp/exhibitions/special/index.html#room3
会場国立歴史民俗博物館
https://www.rekihaku.ac.jp
住所〒285-8502 千葉県佐倉市城内町117
アクセス京成本線京成佐倉駅南口より徒歩約15分、JR総武本線佐倉駅北口よりちばグリーンバス(田町車庫行き)「国立博物館入口」または「国立歴史民俗博物館」下車
電話番号050-5541-8600 (ハローダイヤル)
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