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「日本画のゆくえ -継承と断絶・模倣と創造」

栃木県立美術館
終了しました

アーティスト

浅葉雅子、木村了子、高村総二郎、棚町宜弘、服部しほり
幕末から明治への転換はわが国にとって実に劇的なものであった。日本が近代国家として世界へはばたくための経済政策を推進するにあたり、さまざまな方面で西洋の技術を導入することになる。国の近代化は「美術」という新しい概念とともに日本の絵画界にも押し寄せた。18世紀後半に現れた司馬江漢らによる洋風画は、伝統的日本絵画の流れの上にある西洋画法の和様化ともいえるが、日本絵画の近代化は、西洋絵画芸術にとって必須である「光と影」を表現する写実的な油彩画の本格的導入をひとつの方法とした。その西洋絵画(日本における洋画)の対概念として、国の名を冠した「日本画」という用語が明治20年代には定着したといわれている。その契機となったのが、1882(明治15)年にフェノロサが龍池会の講演会で「Japanese Painting」と称して展開した「日本画優位論」だった。その後、「日本画」は日本の「公絵画」としてのスタイルを模索する時代に入る。フェノロサの側近であった岡倉天心らによる日本美術院を中心とした新派は、西洋の絵画に負けない独自の表現形式を目指し、それに反する日本美術協会(龍池会を前身)ら保守系美術団体による旧派は、近世までの流派や画系の伝統を継承していくことになったのである。
それから時を経た現在、「日本画」は日本の「公絵画」としてのスタイルをもつに至ったのだろうか。「日本画」は、「日本の絵画の総称」として用いられる場合が多いが、果たしてそれでよいのだろうか。また、技法的側面からすれば顔料を膠で溶いて彩色する「膠彩画」を「油彩画」と対峙させて用いるべきなのではないか。
本展では、現在日本画家として活動する気鋭の画家たちによる作品を通して、明治・大正・昭和の激動期から平成を経て令和に至る「日本画」が、その歴史上に今も存在するのか、それともピリオドを打ったのか、もしくは「新しい日本画」が誕生したのかということを問いかけたい。

会場: 企画展示室

スケジュール

2022年1月29日(土)〜2022年3月21日(月)

開館情報

時間
9:3017:00
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
展示替期間・年末年始休館
備考
3月21日は開館
入場料一般 900円、大学生・高校生 600円、中学生以下 無料
展覧会URLhttp://www.art.pref.tochigi.lg.jp/exhibition/t220129/index.html
会場栃木県立美術館
https://www.art.pref.tochigi.lg.jp/
住所〒320-0043 栃木県宇都宮市桜4-2-7
アクセスJR宇都宮駅西口より関東バス「桜通十文字」下車徒歩7分、東武鉄道東武宇都宮駅東口より関東バス「桜通十文字」下車徒歩7分
電話番号028-621-3566
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