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「act. Inframince」

OGU MAG
終了しました

アーティスト

北林加奈子、髙山瑞、堀田ゆうか 
北林加奈子・髙山瑞・堀田ゆうかによる三人展。

タイトルにつけられたInframince(アンフラマンス)とは、「下の、下方の」という意味の接頭辞「infra」と、「薄い」という意味の形容詞「mince」を組み合わせたマルセル・デュシャンによる造語です。デュシャンの残したノートには、たばこが出す煙と口から出る煙/ズボンを履いて歩いているときの二本の足のこすれ合う音/人が立ったばかりの座席のぬくもり、などの例があげられ、蝶番のような「極薄」「超薄」の膜のことであると推測できます。

北林加奈子は、陶に糸や木、ガラス、ウールなどの異素材を組み合わせた彫刻作品によるインスタレーションを発表してきました。自己と他者、その”境界”としての皮膚感覚や気配を手がかりに制作された作品群は、空気や光、匂い、湿度や温度といった目に見えないものへの尊さを感じさせます。

髙山瑞は、線と余白を主題に木彫技法にて作品を制作しています。かく(書く・描く・掻く・欠く)ことの原点を探るため、二次元である線の奥行きを木に彫り刻むことで、余白を三次元的に出現させます。かたちは、描画と記述と造形、二次元と三次元の境界を曖昧にします。

堀田ゆうかは、ドローイングやインスタレーション作品を展開しています。支持体として薄い木の板を切り出し、辿々しくもそこに身体を折り畳む、あるいは抜け出すことで、平面と空間を行き来しながら、捉え所のない身体の気配に触れようと試みています。

北林・髙山・堀田の制作活動を結ぶ要素として、見えない膜の内と外への意識があげられます。「目には見えない薄い何か、正確な厚みは分からず、隔てられているし、結合しているもの」への反応は、アンフラマンスの概念に近いものが感じられることでしょう。身体の内側と外側を隔てる皮膚の膜、二次元と三次元の境界、平面と空間の往来。それぞれ異なる支持体への反応は、とても穏やかであるけれども鋭敏で、三者三様のものです。

本展ではアンフラマンスをキーワードにしながら、互いの作品によりどのような化学反応が生まれるのか、「舞台」「土間」を連想させるOGU MAGの空間で、それぞれの活動の一章(act)としてぜひご覧ください。

スケジュール

2024年5月9日(木)〜2024年5月19日(日)

開館情報

時間
13:0019:00
最終日は17:00まで
休館日
月曜日、火曜日、水曜日
入場料無料
展覧会URLhttps://ogumag.wixsite.com/schedule/single-post/act_inframince
会場OGU MAG
http://www.ogumag.com/
住所〒116-0012 東京都荒川区東尾久4-24-7
アクセス日暮里・舎人ライナー赤土小学校前駅西口より徒歩4分、JR山手線・京浜東北線田端駅北口より徒歩8分
電話番号080-5523-6604
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